言えない、伝えたい TH (ページ21)

今日:30 hit、昨日:26 hit、合計:322,502 hit

＊SA ページ21

スタジオを出て行ったテヒョンの顔を見て、
嫌な予感がした。

だから、少し時間を空けて彼を追いかけたの。

そんなに時間は空けてないはずなのに、
テヒョンはなかなか見つからなくて。

しばらく歩きながら、テヒョンの姿を探すと
機材が沢山置いてあるスペースの方から
声が聞こえてきたの。

人がよく通る通路からは死角になっているようなスペース。

そんな場所に、私の知らない綺麗な女の人と、テヒョンが2人で話していたの。

その女の人を見るテヒョンは、
私が今まで見たことがないくらい、
安心してる、信頼してる、愛おしい、
そんな感情が真っ直ぐその人にだけ向けられているような表情をしていた。

テヒョンの彼女だとすぐにピンときた。

彼女が何者なのかはわからないけれど、
私はテヒョンの側に、彼女よりも一緒にいるこどできる。

それに私はずっとずっとテヒョンだけを想ってきた。

きっと、今テヒョンの隣にいる彼女よりも
長い期間テヒョンを想ってきたの。

彼女に相応しいのは私だから、そんな汚い感情が一気に押し寄せてきた。

そして、2人の会話も聞いてしまったの、
今日の夜に2人は会う約束をしているって。

やっとテヒョンの近くにいれるのに、
お願いだから私からテヒョンを取らないで。

そんな思いから、私は彼女の前でテヒョンの名前を呼んだ。