＊JK ページ19
「ヌナがスタジオなんて珍しいね。」
「一応、広報部だからね。これから新作のお菓子のCM撮影なの。今日は1人？テヒョン達みんなも？」
「ヒョンも来てます。ヌナいるの知ったら驚くね。きっと喜ぶし、すぐ会いに来るよ。」
僕がそう言えば、また寂しそうな笑顔をつくるヌナ。
「フフっ、でも今日の夜テヒョンと会う約束してるから、今会わなくても大丈夫だよ。ジョングクくんと違って上手に行動できないから、怪しまれたら困るしね。」
「確かにね(笑)ヒョン、嘘つくの下手だしね。」
「ホント、テヒョンは嘘つけないからね。フフっ」
テヒョイヒョンのことを話すヌナは可愛い。
今日会う約束してるなら、頑張って仕事を早く終わらせて、早くヒョンを帰らせるからね。
「じゃあヌナ、僕行くね！」
「撮影頑張ってね。」
楽屋に戻ると、スアさんや他のスタッフの姿は無かった。
テヒョイヒョンの元へ行き、このスタジオにヌナがいることを伝えると、すっごい笑顔になって楽屋から出て行こうとした。
「ヒョン！ダメだよ！ヌナ仕事中だし、2人で会ってるところ他の人に見られたら困るでしょ？」
「あっ…、でもジョングクだって会ってたし大丈夫でしょ？人に見つからないように上手くやるよ。」
「ヒョン、もう撮影始まるからもう少ししてからかにしましょう。」
撮影が始まってからのテヒョイヒョンは、早く仕事を終わらせたいのと、隙を見てヌナに会いに行きたい気持ちで、兎に角必死だった。
その様子はなんだか可笑しかったけれど、やっぱりテヒョイヒョンはヌナが好きなんだと思わせる行動で、嬉しかったし、安心できたんだ。
案の定、ジミニヒョンも会いたがってたし、他のヒョン達もまだ会ったことがないAヌナを一目見たいと、僕ら全員がソワソワしていた気がする。
そんな僕らだから、周りから見ても少しいつもと違ったのかもしれない。
だから、僕らの少し浮ついた感じや、テヒョイヒョンの気持ちがスタジオの外に向いてることをスアさんは感じ取ったんだ。
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作者名：kerokero0114 | 作成日時：2021年5月22日 20時
