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2人の優しい笑顔を見た後、ヒョンジンはAのもとへ戻った。彼女も両親と同じような優しい笑みを浮かべて待ってくれていた。
「あなたのご両親、素敵な方ね。特にお母様の話し方、初めて会った時のヒョンジンにそっくり」
「そうかな、」
並んで歩き始めたAの言葉に照れ臭くなったヒョンジンの口元が緩む。彼女が両親を気に入ってくれたことが嬉しかった。
しばらく歩いていると固まって話しているスンミンやハニたちに出会った。ヒョンジンたちの姿を見つけたフィリックスは2人に今日も熱烈なハグをしてくれた。
やっぱり話題はAとスンミンが監督生に選ばれたことで持ちきりらしく、フィリックスはAをお祝いするためにもう一度ハグをしていた。
出発の時間も迫っていたので列車に乗り込もうとすると、スンミンとAが2人で目配せをして立ち止まったので、ヒョンジンたちはどうかしたのかと足を止めた。
「乗らないの?」
「監督生は専用のコンパートメントに乗らなくちゃいけなくて」
「だから私たちは別の車両に乗るの」
「あぁ…そうなんだ…」
ヒョンジンは酷く落胆した。Aに借りた本のことを話したり、車内販売のお菓子を食べたり、ホグワーツに着くまで一緒に居られるのものだと思っていたのだ。
すっかり気を落としたヒョンジンの肩をフィリックスがポンポンと叩いて慰める。
「ごめん、先に言っておけば良かったね…」
「まぁ、後で見回りも兼ねてそっちに遊びに行くから。僕たちはそろそろ行かないと」
スンミンがAにそう言って目配せをすると、Aはまた後でね、と手を振ったのでヒョンジンはなるべくいつも通りの笑顔を浮かべる努力をした。
混雑したホームを歩いていく2人の背中を見つめるヒョンジンだったが、ハンとフィリックスに背を押されて1番近い扉から列車に乗り込んだ。
どこのコンパートメントも満席で、やっと見つけた空席には先約がいた。窓際で猫を撫でながら左手で器用に本を読んでいるのはリノだ。
隣はどちらも満室なのにここだけ避けられたようにぽっかりと席が空いている。先頭を歩いていたハンはリノを見て少し怖気ついたらしく、助けを求めるように後ろにいたヒョンジンを見た。
去年から少しずつリノもハニたちと関わるようになっていたが、まだ仲が良いとは言えなかった。
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BB(プロフ) - マニ。さん» こんばんは。コメントありがとうございます🙇🏻♀️恐れ入りますが、当方ボードなどは利用しておりません。マシュマロを開放しておりますので、何かあればそちらにお願いします🙇🏻♀️ (2月22日 21時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - BBさん» ✉️。こんにちは!とても面白いです!ハリポタとか大好きなのでスキズも大好きです!もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月22日 20時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
BB(プロフ) - えんさん» ありがとうございます🙇🏻♀️ (1月29日 5時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
えん(プロフ) - わあもうほんとに好きです、、😵💫😵💫😵💫スキズも好きだしハリポタも好きだしほんと私得すぎます💘💘 (1月25日 21時) (レス) @page11 id: 284b114cd7 (このIDを非表示/違反報告)
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