素敵な場所 ページ31
HJ side
「あなたがヒョンジンね?ほら入って!風邪ひいちゃうわ!」
その人はニコニコ笑いながら扉を大きく開けてヒョンジンとAを家の中へと招いた。そして、すぐに奥の部屋からバスタオルを2枚持ってくると、それを2人の頭に被せてくれた。
ヒョンジンが雨に濡れて帰ったとき、大概はしもべ妖精のミリーか両親が魔法で乾かしてくれていたので、こうやって柔らかなバスタオルに包まれる感覚は初めてだった。優しい石鹸の香りが身を包む。
しばらくヒョンジンはぼんやりとしていたが、ハッと思い出したようにバスタオルを頭から肩へとずらし、目の前にいる女性に挨拶をした。
「Aさんの友達のファン・ヒョンジンです。今日はご招待いただきありがとうございます」
「初めまして、Aの母のソミです。ふふ、そんなに固くならないでいいのに」
ソミはそう言って奥のリビングへと案内してくれた。机や椅子などそういった家具は魔法界のものとほとんど変わらなかったが、テレビや冷蔵庫など電化製品と呼ばれるものがたくさん置いてあるのがヒョンジンの興味をそそる。正直、袖がぐっしょりと濡れていることは忘れかけていた。
「ねぇ、A…!あれがテレビ?」
「うん、そうだよ」
「うわぁ、本当に不思議だ…ただの箱みたいに見えるのに」
「あはは、後で何か観ようね」
「え!いいの!」
Aはヒョンジンの反応を見て楽しそうに笑う。その奥で彼女の母親も同じような顔でニコニコ笑っているので、ヒョンジンは自分が初めて都会に出てきた田舎者のような気分になって少し恥ずかしくなった。
「あぁ、そうだ。その服、洗濯しましょうか。すっかり濡れてしまったでしょ?」
ソミは未だヒョンジンが手に持ったままだった薄手の上着と、袖がぐっしょり濡れたシャツを見てそう言った。
「いいんですか?」
「ええ、もちろんよ!ただ…すごく荷物が少ないようだけど着替えはある?何か貸しましょうか」
彼女はヒョンジンの肩掛けの鞄を見てそう提案したが、すぐに鞄の中から検知不可能拡大呪文がかけられた巾着を取り出し、その中から着替え用のシャツを取って見せた。すると、ソミは目を丸くして驚きながらも、魔法って便利なのねと笑った。
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BB(プロフ) - マニ。さん» こんばんは。コメントありがとうございます🙇🏻♀️恐れ入りますが、当方ボードなどは利用しておりません。マシュマロを開放しておりますので、何かあればそちらにお願いします🙇🏻♀️ (2月22日 21時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - BBさん» ✉️。こんにちは!とても面白いです!ハリポタとか大好きなのでスキズも大好きです!もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月22日 20時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
BB(プロフ) - えんさん» ありがとうございます🙇🏻♀️ (1月29日 5時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
えん(プロフ) - わあもうほんとに好きです、、😵💫😵💫😵💫スキズも好きだしハリポタも好きだしほんと私得すぎます💘💘 (1月25日 21時) (レス) @page11 id: 284b114cd7 (このIDを非表示/違反報告)
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