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「ヒョンジン、私たちは誓って、誰も傷つけていないわ。そう指示をされたとしても、相手を上手く逃してやり過ごしていたの。…母さんのこと、信じてくれる?」



ヒョンジンはその言葉が嘘のようには聞こえなかった。両親がマグルのことを好いているのは知っているし、人を傷つけるような人間じゃないのもわかっている。

ただ、死喰い人であったという事実が引っかかったまま喉を通らないでいるのだ。



「…それじゃあ、父さんが騎士団の集まりへ向かったのって」

「例のあの人が復活したからよ」

「でも…魔法省は嘘だって言ってる」

「…死喰い人たちが動き出しているの。これは、紛れもない事実よ」



ヒョンジンは眩暈がしそうだった。信じたくなかった。もし、もしも、昔のように例のあの人が力を持つようになってしまったら、自分も死喰い人になる道しか残されていないのだろうか。大切な友人たちに杖を向けなければならなくなってしまうのだろうか。

Aとも一緒にいられなくなってしまうのだろうか。



「…あのね、学校で大切な友達ができたんだ。半純血の子もいるし、マグル生まれの子もいる。ぼ、僕…どうしたらいい?…関わらない方が、いいのかな」



スビンはその言葉にハッと息を呑んで、ヒョンジンを抱き寄せた。そして、頭を優しく撫でながら、そんなの関係ないわ、と答えた。



「そんなこと考えなくて良い。あなたは自由に生きなさい。私たちのようになってはダメ」



ヒョンジンはスビンに擦り寄った。暖かくて優しい母の腕に、闇の印があることが未だに信じられないでいる。



「…ごめん、ごめんねヒョンジン、ごめんなさい」



スビンはヒョンジンを抱きしめたままそう謝り続けた。

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BB(プロフ) - マニ。さん» こんばんは。コメントありがとうございます🙇🏻‍♀️恐れ入りますが、当方ボードなどは利用しておりません。マシュマロを開放しておりますので、何かあればそちらにお願いします🙇🏻‍♀️ (2月22日 21時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - BBさん» ✉️。こんにちは!とても面白いです!ハリポタとか大好きなのでスキズも大好きです!もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月22日 20時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
BB(プロフ) - えんさん» ありがとうございます🙇🏻‍♀️ (1月29日 5時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
えん(プロフ) - わあもうほんとに好きです、、😵‍💫😵‍💫😵‍💫スキズも好きだしハリポタも好きだしほんと私得すぎます💘💘 (1月25日 21時) (レス) @page11 id: 284b114cd7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:BB | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2024年1月16日 4時

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