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「珍しいじゃん、優等生のAちゃんが注意されるなんて。入学以来初めてなんじゃない?」
いつもより少し乱暴に教科書やインクを片付けていると、前の席に座っていたハンがAの机に肘をつきながら揶揄ってくる。
「全部イタチのせいよ」
「え、イタチ?もしかして今日配られたティーポットをネズミじゃなくてイタチに変えちゃったの?」
フィリックスは少し的外れなことを言っているが、本当にそうならどれほど良かったか。
変身術の失敗くらいどうにでもなる。それは自分の勉強不足のせいだし、練習を重ねれば改善されることだ。先生だってそんなことで怒ったりなんてしない。
それがどうだ。真面目に授業を受けていたのに勝手に手紙を渡されて怒られたのは私だ。しかも向こうはお咎めなしだなんて。
「違うよヨンボガ。文通してたんだよ」
「ちょっと、スンミナ見てたの?」
「え!A誰と文通してたの!」
「…中見た?」
「いや、Aが大事そうに両手で隠すから見れなかったなぁ」
スンミンがニヤニヤとそんな含みのある言い方をするものだから、フィリックスはまるで恋愛話をする女子生徒のようにキラキラとした笑みを浮かべて、ねぇ、A誰なの?と隣に立ってAの肩を揺さぶった。
一方でハンはさっきまでのケラケラとした笑いを薄ら浮かべているが、さっきよりも表情が固く、どうやらAの答えを待っているようだった。
「他の寮の友達!!勝手に渡してきたのよ…もう、良いでしょ?ただでさえ怒られて落ち込んでるんだから勘弁してよ」
「あぁ、ちょっとA!」
呼び止めるフィリックスの声が後ろから聞こえてきたが、足早に教室を出た。
これ以上質問攻めにされたくなかったし、このまま図書室へ向かわなければ約束の時間に間に合わなくなってしまう。
勝手に約束されたも同然だったので遅れても良かったのだろうが、3人と一緒に帰っている途中で1人だけ図書室へ行くとまた話が拗れそうだったし、何より自分だけが怒られたという不満を今すぐに彼に押し付けたかったのだ。
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ジャコ(プロフ) - 支配人Bさん» わざわざありがとうございます🙇♀️お手数をお掛けしてしまい申し訳ございません!💦マシュマロの方送らせて頂きましたが、文字数制限ぎりぎりまで書いてしまったのでお手隙の際にお読み頂ければ幸いです🙇♀️ (8月28日 23時) (レス) id: 250cf595b1 (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - ジャコさん» 追記です!トップページの注意書きの下にマシュマロのリンクを用意しましたので、取り急ぎこちらから感想をお願いします! (8月27日 22時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - ジャコさん» ありがとうございます!今Twitterのアカウント作成をしているのですが、何故か凍結されておりまして、数日したら開設できると思います!その際はこちらからお知らせします。もうしばしお待ちください🙇♀️ほんとにありがとうございます😭 (8月27日 22時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - NTさん» ありがとうございます😭今日ハリポタツアー行ってきたので解像度爆上がりしてます!これからもよろしくお願いします! (8月27日 22時) (レス) id: cf4a94678c (このIDを非表示/違反報告)
ジャコ(プロフ) - 質問失礼致します🙇♀️ご迷惑でなければ長文での感想を送らせて頂きたいのですが、マシュマロやお題箱、Twitter(現X)、占ツクCOMMUのメッセージ等、作者様にとって最適なサイト等ございますか?💦もし迷惑でしたら大丈夫です! (8月27日 19時) (レス) @page29 id: 250cf595b1 (このIDを非表示/違反報告)
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