35__油断の煮付け ページ35
em「焦っているときにこんな複雑なお札を書くのは難しいでしょうから、最後の文字の最後の画だけ残しておくと良いですよ」
こんな風に、と線の足りない文字を書いて見せてくれる。
syp「なるほど。必要なときにそこだけ書けばお札の効果が出る、と」
em「そういうことです。そういうお札をストックしておくのが便利なのでオススメしますよ」
そう言うとちょうどエミさんの後ろでお湯が湧き上がり、ヤカンが湯気を吹き出した。
em「さぁ、今日は美味しいフィナンシェを用意しましたよ」
俺がエミさんの元へ通い始めてしばらく経った。お札もコツを掴み始め、8割程成功するようになって来た。
今日は久しぶりに料亭でのバイトだったが始業まで少し時間があったため、あの狭っこい休憩室でお札を書く。
家にあったインク漏れかけの筆ペンでもお札には影響がないらしい。今度新しいの買わないとダメやな。指にインクがついた。
エミさんに言われた通り最後の一画だけ残して。うん、これは良い出来栄えなのではないだろうか。できたお札を眺めてそう思う。
その時、ガラッと部屋の襖が開いた。
「あ、Aさんの弟くん！」
syp「あ、はい」
えっと、確か板前の人だったか？賄いを食べたときに居たな。
「ちょっと手伝ってもらっても良いかな？今人手が足りなくて！」
syp「あぁ、良いですよ」
机の上に広がったお札セットを鞄にしまおうとしたが、ごちゃっとした部屋のせいですぐに見つからない。
仕方ない、急いでいるようだしポケットに入れておこう。お札と筆ペンをポケットに押し込んでその人についていく。
確かに、今はグルッペンさんと姉ちゃんくらいしか居なかったな。ゾムさんが外にいるのは見たけど、トントンさんは仕入れに行ってるし、他の人も今日は少し遅い出勤だ。
「この部屋なんだけどさ」
syp「何をやれば良いですかね？」
連れてこられた部屋に足を踏み入れ、後から入ってくる板前さんにそう声をかけた。しかし、返事は返ってこない。
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支配人B(プロフ) - ゆきなさん» 返信が遅くなって申し訳ありません。狛犬ではなかったですが、狛犬knさんも凄くいいですね！！ (2020年4月19日 15時) (
レス) id: 99b6c0e8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - knさん…狛犬かな？ (2020年3月19日 3時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！鵺良いですよね…かっこいいですよね…鵺。更新楽しみにしててください！ (2020年3月19日 3時) (レス) id: 99b6c0e8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 妖怪最高…推しが尊い…鵺って…最高かよ！！！！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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