29＿＿＿ ページ29
em「妖は基本的に何を食べても生きていけますからね。ストレス発散という目的で喰われる可能性が高いっていうだけで」
『150年くらい前に妖は人間に危害を加えてはならないって条例が出されたから大抵は大丈夫』
そうではない状況にこの短期間で2回も出くわしているのだがそれは平気なのだろうか。
em「そんな最悪な事態にならんためにも今日はお札の書き方教えます」
syp「え、お札？護身術って言うからもっと武道的なものなのかと…」
『妖の性質はピンキリだからね。武道なんて覚えても人間じゃ敵わないのよ』
エミさんはタバコを灰皿へ置くと、部屋の奥から書道の道具と短冊のような半紙を持ってくる。小学校の頃にやった書き初めを思い出した。
em「筆がなければ筆ペンで代用できます。紙は何でも良いので、鞄にノートと筆ペンを入れておくと良いですね」
硯に墨を磨る音が響く。
em「紙は大きければ大きいほど威力が増す」
墨を吸わせた筆がさらさらと紙の上を滑り、文字を連ねていく。
em「そして、書いた文字によって効力は変わる」
そう言ってエミさんは書き上げたお札を空中に飛ばす。するとそのお札は炎を纏い、すぐに灰になって足元へ落ちた。
em「今のは炎を生み出すお札です。このように正しく書けばそこらの妖なら対等に戦える」
床に落ちた燃えかすを眺め、視線をエミさんへ戻すと彼は筆を俺へ差し出した。
em「兎にも角にも実践が一番、やろ？」
その筆を受け取ると、コンコンコンと控えめにノックされ扉が開いた。
os「エーミール先生の授業中にごめんなぁ」
em「どうかしました？」
os「ちょっとAちゃん借りてもええ？一緒にお茶でもどうかと思って！」
『えっと、』
どうやら俺を1人にしても良いものかと悩んでいるらしく、姉ちゃんはチラチラと俺に視線をやる。
syp「行ってきてええよ。もう子供やないんやし」
『そ、そう？一杯お茶飲んだら戻ってくるから！』
syp「ええよ無理せんで。多分時間かかるし…」
「ごめんね！」と姉ちゃんはオスマンさんと部屋を出て行き、ここにはエミさんと2人きりになった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
支配人B(プロフ) - ゆきなさん» 返信が遅くなって申し訳ありません。狛犬ではなかったですが、狛犬knさんも凄くいいですね！！ (2020年4月19日 15時) (
レス) id: 99b6c0e8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - knさん…狛犬かな？ (2020年3月19日 3時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！鵺良いですよね…かっこいいですよね…鵺。更新楽しみにしててください！ (2020年3月19日 3時) (レス) id: 99b6c0e8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 妖怪最高…推しが尊い…鵺って…最高かよ！！！！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
