27__あの山へ ページ27
『もし、そうじゃなかったら、ショッピはこんな危険な目に合ってなかったんじゃないかって思って。ごめんね』
syp「…別に俺が死んだわけでもないし、姉ちゃんがおらん生活なんて考えられんから…変なこと言うのやめてや」
あの後、「そんなに責任感じてるんなら天狗に自衛の方法でも教わって来たらいい」というトントンさんの言葉で、俺は姉ちゃんに付き添ってもらい天狗山へ来ていた。
多分用心棒の2人もついて来ているのだろう。たまに後ろの方で土を踏む音がする。
…あの2人じゃなかったら、なんで思った時には背筋が凍りそうになったため、なるべくそれは考えないことにした。
天狗たちが住処にしているのは、俺たちが住んでいる街の半分を囲んでいる山だ。
しばらく山道を進んでいると、ポツンと鳥居のような門が現れる。その奥に祠があるわけでも、参道があるわけでもない。
『結界が張ってあるから手を繋いで入るよ。人間を通すには妖が体に触れていないといけないから』
そう言うと姉ちゃんは俺の手を取って門を潜る。すると、今まで何もなかったはずの場所にグルッペンさんの屋敷に負けないほどの大きな屋敷が現れた。
人間がここを通ると何も起こらず、山道が続くだけなのだと姉ちゃんは話す。
受付と思われる場所で手続きを済ませ、建物の奥へと進んでいく。歩いている人々(人と言っていいのかわからないが)はみな背中に翼を生やした天狗ばかりだ。
os「あ、Aちゃん！」
『オスマン、この前ぶりね』
os「せやねぇ。今日はわざわざどうしたん？」
『弟のことでね』
そこで初めて彼は俺に気がついたらしく、なるほどと納得した表情を浮かべた。どうやら、俺をここへ連れてきた理由も分かったようだ。
os「それなら、エミさんがうってつけやな。いつもの部屋にいたはずやで」
『ありがとう』
ぺこりと俺もお辞儀をして前を通り過ぎると、オスマンさんはニコニコと俺に手を振った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
支配人B(プロフ) - ゆきなさん» 返信が遅くなって申し訳ありません。狛犬ではなかったですが、狛犬knさんも凄くいいですね！！ (2020年4月19日 15時) (
レス) id: 99b6c0e8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - knさん…狛犬かな？ (2020年3月19日 3時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！鵺良いですよね…かっこいいですよね…鵺。更新楽しみにしててください！ (2020年3月19日 3時) (レス) id: 99b6c0e8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 妖怪最高…推しが尊い…鵺って…最高かよ！！！！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
