19＿＿＿ ページ19
興奮気味のチーノは一口お茶を飲んで、ふぅとため息をつく。
ci「お稲荷さんなんて呼ばれるけど、それに値するのは九尾の中でも神様の眷属になれた奴らだけ」
静かに湯呑みを置き、眼鏡を押し上げながらそう言った。
ci「俺らみたいなんはただの狐とそう変わらんわ。狐の姿で罠にかかって死んでった奴らもいるし。山に住んでも、人間に化けても弱いまま」
syp「そんなことないやろ」
ci「いや、だってほんまに何もできないんやで？」
ヘラリとチーノは笑って手をぷらぷらと振った。…別に狐の何かを知ってるわけでもない。
けど、
syp「俺のこと、守ってくれたやん」
ci「でも結局あのシャオさんって人が、」
syp「お前が狐じゃなくて化けることすら出来んようなやつだったら、今どうなってたかわからん」
syp「ありがとう、チーノ。お前は弱くないと思うで」
チーノはデカイ目を見開いて俺を見つめていた。それから、一瞬口が弧を描いた。
ci「人間のくせによう言うわ！！」
syp「人の好意をお前…」
ci「ショッピくんの好きな女の顔になってデートしてあげてもええで」
syp「いらんわ」
ケラケラと笑いながら肩を組んでチーノはそう言った。肩を掴んだ手が震えている気がして、俺も力一杯肩を組んでやった。
『ごめんね！お待たせ』
男子高校生のように2人で戯れているところに姉ちゃんが帰ってきた。
『なんだ、案外可愛らしいところあるのね』
その言葉に急に恥ずかしくなってお互いにバッと離れた。姉ちゃんはクスクス笑っていた。
姉ちゃんはどうやら従業員用の制服を持ってきたらしく、サイズが合うかどうか試して欲しいと渡される。
『えっと、』
ci「あ、チーノです」
『チーノくん背デカイからサイズ合うかな？つんつるてんになっちゃいそう』
ci「いや〜、そうっすね！」
結論から言うと、俺もチーノもつんつるてんになった。姉ちゃんはバタバタと部屋を出て行きもう少しデカいサイズの制服を探して持ってきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
支配人B(プロフ) - ゆきなさん» 返信が遅くなって申し訳ありません。狛犬ではなかったですが、狛犬knさんも凄くいいですね！！ (2020年4月19日 15時) (
レス) id: 99b6c0e8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - knさん…狛犬かな？ (2020年3月19日 3時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！鵺良いですよね…かっこいいですよね…鵺。更新楽しみにしててください！ (2020年3月19日 3時) (レス) id: 99b6c0e8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 妖怪最高…推しが尊い…鵺って…最高かよ！！！！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
