【d!】曇り空に敬礼を【軍パロ】 (ページ31)

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tn_side

コンコンコン、と鳴った自室の扉に向かって「どうぞー」と声をかければ静かに開く音がした。

こんな朝早くから誰だ、と思えばそこにいたのはひとらんだった。

tn「おぉ、どうした。いつも畑行っとる時間やろ」
ht「休暇の申請したいんだけど。仕事前のが良いかと思って」
tn「おん、助かるわ」

ひとらんが固定の休暇以外に追加で休暇を取りに来るなんてそれこそ珍しいと思いつつ、届け出を受け取る。

その日数は三日と思っていたよりも長く、疑問が浮かびながらも日程を確認し判子を押した。

tn「珍しいな、三日も」
ht「実は、大和の外交官に遊びに来ないかって言われててさ」
tn「あぁ、そういやひとらんの故国らしいな」
ht「そう。あの国まで行くのに一日かかっちゃうからさ、日数多くなっちゃって」

「ありがとう」と言って部屋を出て行ったひとらんの後ろ姿を見送り、もう一度届け出を見る。

オスマンから聞いた話じゃ、随分辛そうに国のことを話してたらしいけど。

…そんな国に観光なんて行くか？少なくとも嫌な思い出はあるってことやろ。

どこか胸騒ぎを覚えながらもその届け出を机にしまった。

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you_side

会談から一週間ほど経ったある日。
偶然通りかかったモニター室から怒鳴り声が聞こえてきて思わず足を止めた。その声はどうやらロボロのものらしく、只事ではなさそうだ。

急いでセキュリティを解除し中に入る。目に飛び込んできたのはロボロが誰かに向けて弓矢を構えている様子だった。

監視課の兵達はどうしたら良いかわからないといった表情で剣を構えていた。

『ロボロどうしたの』
rb「A下がっとけ！」