【d!】曇り空に敬礼を【軍パロ】 (ページ12)

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ci［ほんま流石やなあの人。こんなもん作れるなんて］
『じゃあ、そっちはよろしくね、チーノ』

ほんと、恐ろしい物作るわ。取り付けたUSBによってこのパソコンは遠隔操作が可能になった。

そして、今このパソコンを操作しているのはショッピと共に近くの港で待機しているチーノ。

彼がデータを探っている間に、私は他の手がかりを探す。しばらく探していると一冊の本から手紙が出てきた。

この会社宛ての手紙のようで、赤い封蝋印を見れば差出人はすぐにわかった。

『ラマリア国、ねぇ』

一度開けられた後のある封筒を開け、中の手紙を取り出す。麻薬の生産に関するお誘いね。こいつらはそれにノったってわけか。ご丁寧に外交官の名前まで書いちゃって。

『ラマリア国からの手紙があった。これだけでも十分証拠になるでしょ』
ci［パソコンには架空通貨の履歴と不法輸入の記録があったわ。USBにデータ入れといたで］
zm［こっちは麻薬が保管されてんの見つけた。あとは使ってる器具とか調べれば色々出るやろ］
『オッケー、じゃあ早いとこ退散した方が良さそうね』

私も手紙とUSBをポケットへしまい、荒らした部屋を元へ戻す。しかし、異様な息苦しさに手が止まった。

『、呼吸がしづらい』

じわり、と嫌な汗が流れた時耳元でショッピの焦る声が響いた。

syp［ガスや！！このビル全体に何らかのガスが撒かれとる！」
『くっそ、気づかれたか』
zm［あかんな、多分ダクトからやわ。元来た道では帰れへんぞ］

廊下に出るのもまずい、一刻も早くこのガスから抜け出さないと。

動きづらい体を引っ張り窓を開ける。強い海風が吹き、部屋にあった書類を舞い上がらせた。

ガスが充満し始めていた部屋から顔を出し、新鮮な酸素を深く吸う。

『ゾム、海に面した部屋に窓手摺がある！それを伝って非常階段に出れるかもしれない！』