ワルツのように：sha ページ12
戦況は最悪だった。
噂によれば、あのコネシマが自分の惚れた女のところへ走って行ったらしいし、インカムは少し前に繋がらなくなった。こんなときくらい、俺だって好きな女のとこ行ってもええよな。
もうすっかり覚えてしまった道を辿って、まだ被害の少ない彼女の屋敷へと向かう。
いつものように木に登れば屋敷の窓から驚いたような彼女の顔が見えた。あぁ、良かった。まだ無事や。
すぐに外へ出てきた彼女は木から降りた俺に何と声をかけようか迷っているようだった。ただ、俺を見る彼女の視線が熱っぽいのはすぐにわかった。
『シャオロン、あなたなんで、』
sha「駆け落ちせぇへん？」
『え…駆け落ち？』
sha「そう、二人で他の国に亡命して平和に暮らそうや。Aもこんなとこ嫌やろ？」
『私、家事も何もできないし、わがままなのよ？』
sha「それでもええ。一緒に来てくれるか？」
『えぇ、もちろん』
嬉しそうに笑った彼女の手を引いて走り出した。呼び戻す使用人の声だとか、父親の怒鳴り散らすような声だとか、そんなのもう気にならなかった。
屋敷に繋がれていた馬に二人で乗り込んで森の中へ向かった。確かこっちの国は亡命を受け入れてくれるはずだ。
『私、シャオロンに出会えて良かった。じゃなかったら一生あの家から抜け出せなかった』
sha「俺もAに出会えて良かった」
腰に回された腕がなんともむず痒かった。目的地の国境まで1キロを切った辺りだったろうか。
空爆で脆くなっていた地面に気がつかず、俺らはあっという間に崖の下へ転落した。
ボキッ、と骨が折れる音がして国境を目前に俺たちの意識は途切れた。
【記録】
死因：脊椎損傷
国境付近の森、崖の下で遺体を発見。すぐ近くに馬と女性の遺体も発見されている。
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支配人B(プロフ) - りなさん» あぁぁぁ！！！聴けましたか！！！！最高と言っていただけて良かった！ありがとうございます！ (2019年4月13日 7時) (
レス) id: f5dea51b58 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - 4/10聴きながら見てみました……朝から大号泣の感動でした……本当にこの話を書いていただきありがとうございます…！！！本当に本当に最高です…！ (2019年4月13日 5時) (レス) id: 89412a173b (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - 心華さん» それを狙ってました！！！ (2019年4月1日 6時) (レス) id: 5708e2b429 (このIDを非表示/違反報告)
心華 - 上げて落とす感じが良きですwありがとうございました。 (2019年3月20日 20時) (レス) id: d3b6f7acff (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - 嶺緒さん» ひぇ〜〜、ありがとうございます！最高と言っていただけて良かった！ (2019年2月10日 19時) (レス) id: f5dea51b58 (このIDを非表示/違反報告)
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