2回目 ページ3
翌日、ウィッグを着けて学校へ向かう
教室はいつも通り騒がしい
別に気にする必要もないからすぐに席につく
ホームルームが始まるまで十分時間がある
音楽でも聞いていよう
鞄からヘッドホンを出して音楽プレイヤーに繋ごうとした時、教室にうるさい声が響き渡った
「あの!香川Aって人いますか!」
誰あれ
茶髪にメッシュ、制服は着崩しててピアスしてんじゃん
見るからにヤンキー
ネクタイの色から見て後輩だ
「香川さん!呼ばれてるよ!」
クラスメイトに呼ばれてしまっては行くしかないので仕方なく席を立つ
『なにか』
「ちょっと屋上来てくれないっすかね?」
めんどくさい
時計を見ればまだまだ時間はあるみたいだから着いていこう
『いいよ』
後ろからは告白?とか聞こえるけど、こんな奴が告白するわけないでしょ
『それで?なに』
「単刀直入に言うと、先輩って、ヤンキーっすよね?」
『…は?』
「あれ、図星っすか」
『んなわけないでしょ』
「そうですかね?俺昨日見ちゃったんすよ。先輩が公園のトイレ入ったとことか、ヤンキー相手にしてたりとかしてたこと」
なんでバレてんの
「あ、そうだこれこれ。これって先輩ですよね?」
男は自分のスマホの画像を見せてきた
それは見るからに私だ
「…ま、答えてくれないんなら良いんすけどね。周りにバラしとくんで」
それは流石に困る
ま、言ってもいいか
ここまでバレてんだし
『ちょ…分かったよ認めるから』
205人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ