言えない言いたい言いたくない（Daiki.A Ryosuke.Y）

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A「いや、今までずっと、って・・・。たかが2時間くらいじゃん」


有岡「たかが、ねえええ」


大貴ってば、ずっとムスッとしちゃって。

なによ。なんだか感じ悪いな。


A「で、なに？？」


有岡「え？？」


A「何か用があるから来たんでしょ？？何？？」



大貴は一瞬だけ、きょとんとした顔を見せたかと思うと、

布団の上に置いた漫画を再び手に取り、ゴロンと横になった。




有岡「べーつに。漫画読みたくなっただけ」


A「はあ？？」



もー・・・なんなのよ。

制服から着替えたいのに、着替えらんないし。



私は仕方なく机に座って、課題をやってしまおうと思った。


バッグからノートや教科書を出していると、黙って漫画を読んでいた大貴が声をかけてきた。





有岡「お前さー」



A「んー？？」



有岡「山田のこと、どう思ってんの？」


A「え？！」


急に大貴から山田くんの名前が出てドキリとする。


そしてその瞬間、ベッドに寝っ転がっていた大貴が、すごい勢いで立ち上がって。


机に両手をついて、私の顔をぐいっと覗き込んだ。






A「だい・・・き？」



そして大貴が、そっと私の頰に触れた。



有岡「まだ、火照ってる」



大貴が触れたその頰は、


山田くんに触れられた頰だった。

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