第56話 ページ6
『んーと、…部屋って…あ、ここか。』
結構広いな、なんて思っていると侑くんの叫びが聞こえた
侑「な、なんやと!?!?」
『うわ、吃驚した…な、何がどうしたの?』
侑「Aと違う部屋になってしもた…!!!最っ悪や!」
そう言うなりがっくりと項垂れる侑くん。
『えぇ…そう言われてもな…と、兎に角元気出して?』
侑「無理や。Aが付き合ってくれるんやったら元気なる」
『うーん…ちょっとそれはできないかな…』
侑「!!…そうか…なら俺は一生落ち込んだまま生きていくんや…」
『え、まじ?それは困るなぁ…』
僕は思考を巡らせて考える。
すると、頭の中に一つ案が浮かんだ。
侑「じゃあ俺と付き合ってく」
僕は侑くんの顔に手を差し伸べて頬っぺたを引っ張った。
侑「ふぇ…!?ほあいひは!?(訳:どないした!?)」
『えっと、付き合うことは出来ないけど、こうやって笑顔にさせることならできるよ!』
侑「なっ…///」
『え、ちょ、え、そんなに嫌だったかな!?』
侑くんは僕の手を振り払って俯いた。
侑「(ほんま…これだから天然タラシは…!益々惚れてまうやろ…!)」
『あの〜だ、大丈夫かな、侑くん…』
侑「お、おん、へ、平気や!」
『そ、そう?』
侑「ほ、ほなな!」
『あ、うんまた後で!』
どうしたのだろうか。様子がおかしいぞ…?
荷物を置いて暫く部屋でゆっくりしていると、何人か部屋に人が入ってきた。
でも知ってる人居ないな…そりゃそっか。
流石に友達が居ない、って言うのもね〜
プレーにも差し支えるよ。
今のうちに友達作っておかないと。
…でも…一向に話しかけられないのは…何故だ?
部屋一帯にシーンとした空気が漂う。
えー…自分から話しかけるのかぁ…やだなぁ
ま、いっか。
『え、えっと、!これから合宿中部屋一緒になるから、じ、自己紹介でも、した方が良い、よね…?』
だいぶ辿々しい日本語になってしまった…
「「「お、おう…そうだな…」」」
『えっと…僕は、音駒高校の「知ってる。白布だろ」あ、そ、そうです…よろしくお願いしま〜す…』
あれ、意外と僕有名人…?
「えっ!?白布ってあの白布A!?うわ、本物だ!ガチで女みてえ…」
「うわ本当だ…やべ感動…コート上の女神だ…」
『ん?コート上の…女神…!?』
女神って何だよ…男なんだけど…
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翡翠** - こんにちは!続編…やっぱし神様ですね。こっちも応援しやす! (2021年12月28日 17時) (レス) id: 2b500e79f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緑 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/momiji81945
作成日時:2021年12月27日 9時