君だけだから。 (ページ34)

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_____カタン

少し音を立てて椅子を引いて、
自分の席に座った。

横目で少し勝利を見てみるけど
微動だにしない。

別に私は勝利の隣が嫌なわけじゃない。
けどあのことがあってから、
話せてないからきまずいはきまずい

私から話しかけてもいいけど、でも、
あれから勝利が怖い気もする。

だってあんな勝利初めて見たんだもん。

声も行動も荒々しくて、こう、なんていうか
オスって感じだった。ひたすら怖くて。

なんであんなことしたのか、
聞きたいような、聞きたくないような？

いや、聞きたくはないかな…

勝「あ、Aおはよ」

A「………へ？」

いま起きたことがよくわからず、
素で変な声を出してしまって反省。

あたし今までこんなに悩んでたのに
勝利、普通におはよって…

グルグル頭で考えてたら

勝「…おはよ、って、ゆってんの、」

…お怒りです

A「お、おはよ…はは」

何年も幼馴染してるのに、
本当につかめない

…でも。

勝利がこんな感じなら
わたしも普通通り話していいんだよね？
それなら話が早い。

なかったことにして前みたいにしちゃおう

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