颯爽ト登場 ページ1
「敦君、麗華ちゃん。
私の代わりに報告書を書き給え!」
「えぇ〜?!」
『全く…包帯さん、私達はポートマフィアの情報を直接的に知らないんだから書ける筈無いでしょう?』
敦君と私に報告書を書かせようとする包帯さんに呆れていると、ふいに彼が真面目な表情をした。
「まあまあ麗華ちゃん、そう釣れない反応をせずに。
…君達にも関わる話だからね。
──君達に懸賞金を懸けた、黒幕の話だ。」
『…』
「分かったんですか!?」
「マフィアの通信記録によると、出資者は“
あるポートマフィアの通信記録―――盗み見るには拠点に入る必要がある。
だからわざとポートマフィアに捕まる。
私と同じ作戦を立てた包帯さんに、どうやら先を越されてしまったようだ。
『
国木田さんが口を開く。
「実在するのか?
構成員は財政会や軍閥の要職を担う一方で、裏では膨大な資金力と異能力で
『そんな連中が何故私達を?』
「おっしゃるとおりで…」
敦君には全く心当たりが無いらしい。
でも実は私には──思い当たる節がある。
「麗華ちゃんは、何か思い当たる事はあるかい?」
『いいえ、特には。』
「…そうかい。」
この人達には言えない。巻き込みたくない。
『
「確かにそうだね。しかしどうするか…」
包帯さんが考え込み始めた、その時。
「た、大変です!」
谷崎君が、物凄い形相で社内に飛び込んできた。
『!?』
轟音が聞こえる。
ゴオオオオオォォ
窓に駆け寄ると、巨大なヘリコプターが見えた。
「遅かったか…!」
『噂をすれば、ね。』
屋上へ向かうと、ちょうどヘリコプターの扉が開き、中から金髪の男が出てきた所だった。それに続き、赤毛の少女と修道士の格好をした男も出てくる。
金髪の男―――恐らく彼が、
「先手を取られたね。」
『…面倒くさい事になったわ。』
包帯さんと顔を見合わせ、やれやれと首を振った。
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作者名:ミカン酢 | 作成日時:2022年10月22日 16時