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ブラック審神者が九人 ページ10
side加州清光
新しくきた審神者…
真っ黒な黒髪は前の優しい主と似ていた。
主の髪は綺麗だった。
腰まである長い髪を梳いてあげるのが俺の役目。
髪を梳いた後には、
決まって抱きしめてくれる。
あったかくて優しくていい匂いがした。
主は俺を愛してくれた。
もちろん、俺も主を愛していた。
主は泣き虫だったけど誰よりも強い心を持っていた。
新しい審神者は
はっきり言って主とくらべて可愛くない。
さっきから見てても、にこりともしない。
俺が「愛してよ」って言ったら
お金をわたしてきた。
…おかしい。
この審神者はおかしい。
愛を知らない？…なぜ？
でも次の彼女の言葉を聞いたとたんわかった。
全て納得できた。
『ごめんなさい、僕にはわかりません。
僕は親からお金をしかもらっていません。
愛というものがなんだか、わからないのです。』
“彼女は親から愛されてこなかった”
…はぁ、そんならしたかないじゃん。
.
主が愛を知らないなら…
加「俺が主を愛してあげる。
だから、そのぶん主も俺を愛してよね。」
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作者名：闇咲シキ | 作成日時：2016年12月27日 22時
