ブラック本丸？いいえ、ブラックなのは審神者の方です (ページ18)

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ブラック審神者が十七人ページ18

結局、あんまりご飯を食べられなかった。
これからもこんな調子だと
体がもたないかもしれないな。

『はぁ…』コンコンッ

『！？…どなたですか？』

襖がスススッと開き
粟田口の短刀たちと一期一振さん、
燭台切光忠さんが姿を現した。

秋「主君、僕たちが作ったおむすびです！
ぜひ、食べてください！！」

大きな皿にあふれんばかりのおむすび。
形はばらばらで少しいびつ。
小さいものもあれば大きいものもある。

一「弟たちが主にと…どうぞお食べください。」

燭「あんまり夕餉を食べていなかったからね。
…苦手なものでもあったかい？」

『あっ、いや、そんなことは………』

僕はいらない心配をかけてしまった。
本当に申し訳ないな…

『ただ、あんまりお腹が減っていなかっただけで…ご迷惑おかけしました。』

燭「そうか、なら良かった。安心したよ。」

前「あの、おむすび…」

少し言いにくそうに
小さく紡がれた前田藤四郎さんの言葉に
ハッとした。
彼らがおむすびを作ってくれていたことを
忘れかけていた。
おむすびかぁ。
正直今は食べたくない。
けれど彼らの優しさを
踏みにじるような行為をしたくもない。
あぁ、でも…

『ごめんなさい、今は食べられそうにありません。』

………やっぱり僕は残酷だ。