ブラック本丸？いいえ、ブラックなのは審神者の方です (ページ16)

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ブラック審神者が十五人ページ16

薬「ま、なかよくやろうや大将。」

効果音をつけるとしたらニッって感じの笑顔。
薬研藤四郎。
短刀であるが兄貴肌らしい。
「切れ味は抜群だが、主君の腹だけは切らない」などという逸話が残ってる。
確か織田信長の本能寺の変で焼けて…

薬「大将？どうかしたか？」

いつまでもほうけていたせいか、
少し心配そうに僕の顔を覗き込む薬研藤四郎さん。

『あっ、いや…大丈夫です。』

お気づきの人もいるかと思うが、
僕はいわゆる歴女である。
歴女と言っても、
歴史に興味をもってまだ日が浅い。
まぁ、新参者…というものだ。
そのため、
歴史のこととなると少し熱くなってしまう。

歴史は変わらない。
否、変えることができない。
変えることは許されない。
そこに魅力があるのだ。

シャーペンで文字を書くより、
筆で真っ白な紙に文字を書くほうが風情がある。
その風情は
そこに不可逆性があることによって生じるものだ。
歴史にも不可逆性がある。
だからこそ、歴史には魅力があるのだと思う。

人々は過去…歴史を知りたがる。
昔のことを知っても利益は何もないと思われるが、
歴史を知ることは、ある種のロマン。

僕にとって歴史は「ロマン」であり、
僕に一生寄り添っていくであろう「人生の教科書」なのだ。