感受性 ページ24
以前、玄武は剣武魔神の中でも最年長だと言っていた。なら、そうであっても不思議では無いだろう(ついでに、淹れてくれるお茶も美味しい)。
「私、人よりも感受性？ が、鈍いんですよねぇ。だから、人の気持ちがよく分からないんです。全く読めないんです」
「人より鈍い？」
玄武はそこが引っ掛かったようだった。眉をひそめた顔もまた綺麗だ。最年長とは思えない、といつもながら思う。
「あ〜、ハイ。えっと、……ハイ」
ちょい昔の話だが、今は話す気になれない。こうして、話をはぐらかすのも下手だ。何だか情けない気持ちになってきた。……時間ももういいだろう。
「そろそろ私帰りますね。今日はありがとうございました」
立ちあがり、そそくさと帰ろうとしたら肩を掴まれた。なんとか振り向いたが、驚きで体が硬直している。
「汝は…… 本当に人の気持ちを読めないのだな。A」
「ん？ えっ？」
これ、前にも似たような状況があったのではないか。そう、不動明王の時のような────
気がつけば、玄武は私を抱き寄せていた。がたいのいい玄武に抱きしめられると、不思議と安心感がある。包容力があるのだな、と、私はやけに冷静だった。
「汝は若い。対して、ワシはすでに爺だ。だが、汝が良ければワシは……」
私を抱きしめる力が、より強くなる。ちらっと顔をみると、玄武は耳まで真っ赤だった。私と違い本当に分かりやすい。さすがに、このときの玄武の感情は読めた。
が、唐突に温もりは離れた。玄武は私を抱きしめるのをやめ、玄関に向かわせる。
「こんな爺に思慕されても、汝は鬱陶しいだけだろう。だが、心が決まれば言ってくれ」
「……はい」
最後にそう言って、今日は別れた。
帰りながら、ぐだぐだと考える。
何故剣武魔神の皆は、私をそんなに気にかけているのだ。ついに、五人全員に告白されてしまった。
だけど、私は────
……話そう。私のことを、彼らに。
────いや、話さなくてはいけない。
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スプラMOMIZI(プロフ) - kirakirastar7さん» はじめまして。わー、ありがとうございます！！次回作は未定ですが機会があればまた作りたいです。 (2020年1月14日 16時) (
レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
kirakirastar7(プロフ) - 妖聖剣と高校生。とても楽しかったです(o^^o)次の剣武魔神夢、期待してます (2020年1月13日 21時) (レス) id: a25d14debe (このIDを非表示/違反報告)
スプラMOMIZI(プロフ) - カンコクさん» ありがとうございます(*´ω｀*) (2019年10月26日 20時) (レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
カンコク - 続きだ早くよみたいです (2019年10月26日 13時) (レス) id: 7ac3401ee1 (このIDを非表示/違反報告)
スプラMOMIZI(プロフ) - エンゼルフレンチβさん» コメントありがとうございます！朱雀かっこいいですよね〜、私は剣武魔神みんな好きです(*´ω｀*) (2019年10月13日 9時) (レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
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