Your lie (ページ28)

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28話ページ28

ラッピングを開け終わり中身を見ると謙太郎はピタッと手を止めた。
その行動にすごく不安になる。

貴「謙太郎…？」

あたしがそう言うと謙太郎はカバンを持ったままあたしに抱きついてきた。

貴「え、え、？ちょ、え？」

謙「…やべぇ、嬉し。」

貴「へ？」

謙「俺が鞄壊れてきたって言ったの覚えててくれたって事でしょ？それに、鞄も俺好みだし…。ありがとう。」

貴「へへ、どういたしまして。」

なんだか照れくさくて視線を外しながらそう返事をする。

謙「可愛すぎ。」

そう言ってあたしの頭に手を置き、くしゃっと笑う。

貴「っ///あ、これっ、お母さんからっ！」

恥ずかしくて目なんて見れないよ…
なんて思いながらケーキの入った箱を謙太郎に差し出す。

謙「Aのお母さんの手作りケーキ？！」

貴「うん！」

謙太郎はあたしのお母さんが作るケーキが好きらしい。
るんるんで箱を開ける姿は毎年見ても可愛い。
その姿が可愛くて自然と頬が緩む。