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Vol.30 ページ31
AtNight…………
前と同じように、逃げられるわけもなく。
でも、なぜか襲われない。
同じ布団で、どんとこい！と構えていても、襲うどころかこっちすら向かない。
「………勝己？」
「………ンだよ」
「………何かあった？」
「何もねーわクソがっ………」
「絶対なんかあったでしょ」
そう言ってこっちを向かせると、夕方見たような涙目。
そしてしばらく私を見つめて、抱きついてきた。
「………戦闘訓練？」
私の肩に顔をうずめ、コクっと頷いた。
「……辛かったね」
「……………」
「………デクの野郎はっ……俺を……読んで た……俺よりずっとっ……計算してた…」
「うん」
「俺はっ……俺はっ……デクにっ……！」
「うん。頑張った。勝己頑張った。好きなだけ 泣いていいよ。」
「…………っ
こんなに弱い勝己を見たのは、わたしが世界で初めてだろう。
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作者名：ろうそく x他1人 | 作成日時：2019年2月10日 22時
