私が恋をしたのは……【3】 (ページ3)

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私とタイガはただの友だち。
それ以上でも、以下でもないし……

そうじゃないといけない。

……タイガの優しさをひとりじめしたいって
思うなんて、傲慢だな。気をつけないと

その時、扉がトントンとノックされ
意識がふっと引き戻される。

この扉の叩き方はタイガじゃない、よね……？
そういえば、今日はタイガガ来てないけど___

なんだか嫌な予感のようなものが
胸に広がるのを感じながら扉を開くとそこにいたのは

ノゾム「A、おはよう、大変なんや……！」

___嫌な予感ほど当たってしまうのは
どうしてなんだろう。

ノゾムに告げられたのは敵国、
オブジェクトが襲撃するために進軍している
という残酷な知らせだった。

「…っ！」

円卓の間へと続く扉を開けると、
王子たちの姿とそれを見守るタカヒロさんの姿が
飛び込んでくる。

ジェシー「侵攻が予想以上に速い……」

リューセイ「他国との戦争を繰り返しながらも
こちらに攻め入る余力は充分に温存していた……
ということか」

シンタロー「っ、どーすんだよ、リューセイ」

リューセイ「騒ぐな、大きいの。目障りや」

トモヒロ「ジェノベとベニアイタから
援軍を頼みたいところなんやけど……」

ジュリ「その時間はなさそうだね。
そんなことしてる内に国境を越えて内地まで
攻め込まれる。そしたら_____」

ホクト「………街や民に甚大な被害が出る」

タイガ「…………」

ジュリ「まあ、向こうはこの国の豊かな土壌ごと
欲しいわけだから火を放つような真似はしないと
思うけどね」

トモヒロ「援軍を呼んでいる時間もない。
___となれば残された活路は一つやな？」

ジェシーの瞳が獣のようにぎらりと獰猛な色を宿す

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ジェシー「……一部の兵だけを残し、全軍出撃だ」