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90 少し、うれしくて【天音 煉】 ページ44

誰に、俺を重ねていたのか。

だけど、アザキムは、俺を化け物じゃないと、そう告げて。
やさしさ、っていうものが少し嬉しかった。

優しさを持ってるって言われた俺が人間なら、
彼はもっと人間だな、と実感した。


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部屋に戻ろうと、歩いた先にはちょうど倒れた少年。

「、新しい…?」

持ち上げる、軽い体。

半壊した病院がいつの間にか元の姿へ戻っている。

大方、この少年は能力を使った代償だろう。


…何号室だろう、とりあえず空いている部屋に連れていくか。

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そ、っと布団に寝かせる。

離れようとしたら、服の裾を掴まれる。


「…」

…仕方ないな

振り払うのは気が引ける、なんて理由づけて、俺はベッドの端に腰かけた。

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作者名:シュヴィ&紅蘭菜 x他7人 | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2015年12月7日 17時

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