武器など効きません！

33話 ページ35

コナンside

太宰さんが其う云う風に煽ると敵？は気色ばみ、一斉に突入しようとした。

しかし、愛花さんは、いやAさん、は冷静に駆け出す。

『異能力ｰｰ絶園のテンペスト』
其う呟くと、彼女は周囲の武器を取り上げる様に触れる。

俺は目を疑った。
何と、彼女が触れた所から武器がさらさらと、
まるで空気に溶け込む様に消え失せてしまったのだから！

此ンな能力は裏社会の人間が持っていたら…。
安「証拠なんて簡単に隠滅してしまえる…！」

安室さんも同じ事を考えていた様だ。

太「よく気付いたねえ、君達。

まあ、裏社会の人間が、って云う噺じゃ無くてさ、
使っている人間が、って云う噺だろう？」

太宰さんは、武器を消滅させる毎に人間離れした疾さで動くAさんと、
武器を消滅させられ慌てる敵の手脚を冷静に撃ち落としていく四迷さんを眺め乍ら、

彼女達が悪いとでも云う風に発言した安室さんを責める口調で云った。

其れを訊いて俺は、少しだけ此の人の考えが読めた様な気がした。

此の人にとってAさんは、大事にしたい人なのだろう。

俺は、長らく新一として会えていない蘭の事が頭の片隅を過ぎり、顔を曇らせた。

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