余裕さえあれば ページ1
フウカside
フ「は、話せって……別に話すことなんてないし…〜っ！」
チ「なわけねぇだろ。キースとは抱き合ってるわ、カイには襲われてるわ、お前色々自覚しろよ。」
フ「んなっ…自覚してるわっ！」
反抗しまくってゼェハァ息を荒くする。
するとチトセの声が鋭く、突き刺さるように冷たくなった。
チ「…じゃあ、何で言えないようなことをしたわけ？」
フ「そ、それは…。」
…言い返す言葉が見つからずに目線を落とした。
したんじゃなくてされたんだけど。
でも、不思議と振り払えなかった。
『…寂しかった。』そう言ったキースの声も。
『最後だから。許してよ。』そうぼやいたカイの声も。
絶対に嘘じゃないって分かったから、せめてこの想いに最後ぐらいは答えてあげないとなって思ったんだ。
…でもそれはいけなかったこと？
少しはこの気持ちにありがとうって想いを伝えたいなって思ったんだ。
それは余計なことだった？傷つければよかったのかな？
フ「どうすれば良かったのか教えてよ…。」
分かんないよ。全然。
フ「『好き』って言われて振って…その時の傷つく顔見たくないのは、誰だって同じでしょ？チトセだって今まで何人もの女の子たちの告白受けてきたんだから分かるでしょ…。」
そう呟くとまさかと聞こえるチトセの声。
チ「キースにもカイにも言われたんじゃ…。」
何も言わないで俯いたまま、押し黙る。
そしたら、チトセは片手で頭を押さえてため息を吐いた。
何でチトセにため息つかれなきゃなんないのさ…。
でもきっとバレちゃってるし。
チ「結局余裕ないのは俺だけ…。」
フ「何言ってんの。チトセはいっつも余裕ありまくりじゃん。…羨ましいぐらいだよ。」
あたしにもその余裕が欲しい。
余裕さえあれば。
あたしがこんなにも君が好きってことを伝えられるのに。
そう言ってふと笑うと急に眠気が襲い、ふわぁとあくびが出た。
…まだ昼間なのになぁ。疲れてんのかも…。
チラッと時計を見ると今ちょうどおやつの時間。
フ「ねぇ、チトセ…。」
そう言ってぼんやりする頭でチトセを呼んだ。
チ「何？」
チトセの声を確認すると、ちょっとホッとしてそのまま倒れこんだ。
チ「っ！？」
驚いて狼狽えるチトセの様子が目を瞑ってても分かる。
フ「……眠た…。」
そして、あたしは夢の世界に連れ込まれていった。
あたしがチトセの一番になれたらいいのにな。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ケイ(プロフ) - リンゴジュースさん» 私はバッチリチトフウ派ですっ！でも、最近カイフウも良いかなって思い始めました(笑) (2020年4月3日 6時) (
レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴジュース - これってチトフウですよね？ところで、ケイさんは何フウ派ですか？私はカイフウ派です。 (2020年4月2日 23時) (レス) id: 7ba3f40de7 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - リンゴジュースさん» そんなにっ！？(笑)嬉しすぎて頬がにやけます。。(←ヤバい奴です) ありがとーございます♪ (2020年3月31日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴジュース - なんど読んでも、面白い！凄すぎる (2020年3月31日 15時) (レス) id: 7ba3f40de7 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - のんのんさん» いやぁありがとうございました！のんのんさんの言葉、すっごく心に染みてましたよ〜〜 嬉しかったです。良ければ友達なりませんかっ？ (2020年3月31日 9時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ケイ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時：2020年3月17日 18時
