戦闘 ページ5
チトセside
風がゆっくりと収まるものの、青い光は俺から離れない。
デ「その龍…。どこかで見たことあると思ったら…『時の青龍』じゃない…。あ、そうか…だって君は…青の国のプリンスだもんね…。」
歯を食いしばって、こっちをジロリと睨むディガード。
冷や汗を拭う仕草と今まで余裕のあった笑みがなくなっている様子から、もう余裕がないことが分かった。
チ「今、そんな事言う余裕あんのかよ…。」
デ「ハハッ、君こそいいの?僕は『魔界最強の悪魔』だよ?君がちょっと強くなったからって、僕はへこたれるような奴じゃない。」
そう言って、フフッと笑った。
デ「さぁ…かかってきなよ。青の国のプリンスさん?」
…もう、限界。抑えられるわけがない。
…こんな事言われたら。
いつの間にか自分でも制御出来ない魔法に、俺は怒りも任せた。
チ「…やってやるよ。」
自分でも出したことがないような声に、俺は恐ろしくなった。
俺は悟った。
きっと誰も俺を止めれない。
アリスside
『コイツは俺一人で片づけるから』
チトセ君が言った事を思い出す。
チトセ君…きっと、無理してるんだ。
私は、ラドファに攻撃をしながらそんな事考えていた。
無理をしてるのを見たら、誰だって止めたくなると思う。
だけど、私は無理しても戦うチトセ君の気持ちが分かるような気がした。
そりゃそうだ。だって…。
視線をちょっと上に動かして、チトセ君たちの方を見た。
…大切な人が殺されたんだもんね。
ユ「…アイツ、バカだよな。」
ア「え?」
突然のユウの言葉に、思わず攻撃の力が弱まる。
ユ「だけど、そーいうのカッコイイって思うよね。」
…どうしてだろう。
ユウの声が少し…悲しそうに聞こえる。
ア「…ユウ?」
そっと呼べば、切なそうな笑顔が返ってきた。
ユ「今のチトセって、アリスの手も止めちゃうぐらい『スゲー』もんな。」
ア「え…?」
ユ「それにアリス、好きなんだろ。チトセの事。」
ユウの言葉がどういう意味だったのかは全く分からないけど。
私は、面白くない気持ちになった。
ユウは分かってない。
私が今どういう気持ちなのか。
今まで『頑張ろう』って思えたのは誰のお陰だったのか。
私がユウをどう思ってるのか。
(っていうか…誰が好きなのかなんて、ユウには関係ないし。)
頭を振って、ギッと正面を睨む。
今そんなの関係ない。
関係ないんだ。
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり!!!莉央だよ!!!!! (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ!応援、ありがとーございまーすっ!頑張ります! (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ!めっちゃ残念!せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね!ありがとう! (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ!わたし占ツク辞める!!ごめんね!理由はここで話すと長いからアイリに聞いて!! (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2019年9月16日 18時