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アリスside

ユ「っ!」

 咄嗟にユウはホウキを下げて、欠片をよける。

ユ「っあっぶねぇな……よし、サッサと片づけるか。」

ア「そうだね。」

 ユウと二人、ラドファを見下ろしてそのままホウキを急降下させた。




ア「っうっわ…長っ!」

ユ「近くで見ると、こんなトゲってでっけーんだな…。」

 ユウとラドファの背中に降り立って、恐ろしく長いトゲを見上げる。

ア「…これ…50メートルはあるでしょ…。」

 呟いて、そのスケールのデカさに身も心も縮こまる。

ユ「おい、ボーっとしてないで行くぞ。ここはまだ体の真ん中じゃねーからな。」

 ユウはトゲを気にすることなく、スタスタと先を歩いていく。

ア「ちょっ、ちょっとっ!?待ってよっ!」

 急いで、私もユウの後を追った。



ア「ここが…ラドファの体の中心部…。」

ユ「そうなるな。」

 ユウの肯定を意味する返事に、思わずのどが鳴った。

 真上にいたときは分かんなかったけど。

 沢山のあのトゲの中には…


ユ「…まさか、こんなでっかい心臓があるとはな…。」


 ユウが心臓と呼ぶソレは、ドン、ドンッと大きく波打っている。

 これこそ…ラドファの源…。

 目の前がチカチカして、思わず一歩退く。

ア「…コレ…どうするの?」

 分かっている答えをユウに質問する。

ユ「…つぶすしかねぇだろ。」

 当然、と思わせる答えにそうだよねと小さく呟いた。

 …でも。

 もう一度心臓を見つめて

ア「ホントに…?」

 と問う。

 バカじゃねぇのと言ったユウは魔力を一気に手元に集める。

ユ「俺らがやんないで誰がやるんだ。」

ア「っ待ってっ!」

 振り下ろそうとしたユウの腕を思わず止めて心臓を見た。

ユ「は?お前、生かそうと思ってんの?」

ア「…違う…何か嫌な予感がするの。」

 嫌な予感?とユウが私に聞き返した時。

 ―――――――ピュッ!

 近くのトゲが根元から折れて、紫色の液体が飛び出る。

ア「っひゃあっ!」

ユ「っ何だっ!」

 ユウが私の前に出て、ジッとそれを見つめた。

 液体はヒュッと空高く上がって…地面に落ちていく。

 慌てて、その先を見つめれば

カ「きゃあッ!」

か「おいっ!逃げろっ!」

シ『何事っ!?』

 シルビアとカイとカリンが慌てて逃げるのが見えた。

か「気を付けた方が良さそうだ…あれはきっと…毒…。」

 カイが呟いた言葉を、私もユウも聞き逃さなかった。

 …これはとっても大変な状況かもしれない。

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設定タグ:らくだい魔女 , フウカ , ケイ   
作品ジャンル:ファンタジー
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり!!!莉央だよ!!!!! (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ!応援、ありがとーございまーすっ!頑張ります! (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ!めっちゃ残念!せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね!ありがとう! (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ!わたし占ツク辞める!!ごめんね!理由はここで話すと長いからアイリに聞いて!! (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/  
作成日時:2019年9月16日 18時

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