フウカvsチトセ ページ15
フウカside
フ「『今こそ我に力を貸したまえ』っ！」
ありったけの声で目いっぱい叫ぶと。
風はうなりを上げて、チトセに向かっていく。
チトセは無表情でそれを見ると、ブンッと腕を横に切り裂くように動かした。
すると。
―――――――ゴォォォォォー…
みるみるうちに魔力が小さくなり、風の威力も皆無になった。
フ「え…、何が…」
その時、チトセがこっちに向かって手をかざしたのが分かった。
次の瞬間。
―――――ヒュンっ
風を切るように何かがあたしのすぐ横をかすめ通った。
何、と思う隙すらなく
フ「ひゃっ！」
近くの岩場がバンッと派手に砕け散って、あたしの体は軽々と宙に浮かんで吹き飛ばされた。
ドスと鈍い音がして、地面に打ち付けられる。
う…と顔をしかめつつ体を起こす。
背筋に鋭い痛みが走って、危うく意識が飛びそうになった。
チトセってこんな強かったっけ。
ボーっとする頭の中、そんな事を考える。
ふと自分の体を見れば、セシルが折角用意してくれたワンピースの裾の方がザックリ横に切り裂かれている。
悔しくて下唇を噛んで、顔を上げた。
フ「ッ！？ディガードっ？」
近くの岩場でディガードが倒れているのを見つけて、慌てて駆け寄る。
うつろな視界がさまよって、あたしを見つけると
デ「…あ、れ…何で、君は…僕を、見捨て、ないの…。」
と小さく呟いた。
何言ってんの。
フ「見捨てるわけないじゃんっ！…パパだってきっと、見捨てたわけじゃ、なかったっ！」
パパが見捨てるような人じゃないってことはよく知ってる。
けど、あたしよりももっとディガードは知ってるでしょ？
するとディガードはふと横を見た。
デ「はやく、逃げた…方が、いーんじゃない。」
ディガードの視線の先を追えば、チトセが黙ってこっちを見ている。
次の攻撃が来る。
…けど。
フ「っぜったい、見捨てたりしない。」
チトセを睨みつけ、立ち上がってディガードの前に立つ。
デ「…まった、く、ホントに…君たち、親子は似てるね…ぇ。」
ディガードの弱気な声を聞きつつ、体制をとって身構えた。
あたしがしたいのは、こんな事じゃない。
チトセと戦いたいわけじゃない。
フ「…ねぇ。分かる？あたし、戦いたくないよ。」
ふと、そう思い立ち体制を崩した。
俯いたまま、タン…とチトセの元に歩いていく。
チトセ。
もう、終わりにしよう。
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (
レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり！！！莉央だよ！！！！！ (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ！応援、ありがとーございまーすっ！頑張ります！ (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ！めっちゃ残念！せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね！ありがとう！ (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ！わたし占ツク辞める！！ごめんね！理由はここで話すと長いからアイリに聞いて！！ (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ケイ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時：2019年9月16日 18時
