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生還。 ページ8

フウカside

 段々感触が戻ってくる。

 あたしは今、地面に寝ているという事が分かってきた。

 物凄く、ゆっくり瞼を開いた。

フ「っ痛っ…!」

 体を起こそうとすると、全身に鋭い痛みが走る。

 起きれないことを悟ったあたしは首を動かしてみた。

 ――――――ドォォーーーーーー……ンッ!

 激しく何かがぶつかり合う音。

 もっとずっと遠くでしてるのだろう、あたしからは見えない。

 遠くでやってるはずなのにここまで聞こえてくる轟音。

 何してるんだろう。

 気になるけど、起き上がることに苦戦してる。

フ「もうっ…!何の為にあたしは生き還ったの、さっ!」

 悔しくてドンッと拳を地面に打ち付ける。

 と。

 『…其方…、何故生きている!?』

 空をクルクルと飛んでる物体。

 青い光を身にまとって、こっちに近づいてきた。

 あれは。

フ「あぁ…ケオティアロ、じゃん。」

 あたしの一言を無視して、動揺を隠せないでいる。

 『何故…私は其方の魂丸ごと頂いたというのに…。どういうことだ…?』

 まぁ、確かに。驚くのも無理はないな。

 でも『天国で神様が…パパが助けてくれた!』なんて言ったら…。

 バカにしてんのかってなることは目に見えてる。

 そこで。

フ「凄いでしょ、あたしの生命力。バカにしないでよ。」

 と言ってニッと笑ってみる。

 ケオティアロは無反応。

 ありゃ、ダメだったか。

 作戦失敗…と一人で悩んでると

 『…やはり…其方は、生きるべき存在…。』

 突然そんな事言うから、こっちは『へ?』となる。

 当たり前でしょ。急に「生きるべき存在」なんて言われたって意味わかんないよ。

 相当マヌケな顔になっているだろうあたしの顔を見ながら、ケオティアロは言った。

 『其方の仲間は今…悪魔と戦っている真っ最中だ。』

フ「えええええっ!皆、いつの間にそんな奴とっ?」

 心臓が飛び出そうな思いでケオティアロを見つめる。

 するとケオティアロは

 『そんな奴?其方も苦戦して戦っていたではないか。ディガードを知らぬのか。』

 今度こそ心臓も…目も飛び出そうになった。

フ「嘘でしょ…。」

 そんな奴と…皆は戦っている。

 諦めないで。くじけないで。

 だったら、あたしも行かなきゃならない。

 ケオティアロを真っ直ぐに見据えて、胸に手を添える。

フ「あたしを皆のとこに連れてって。」

 それが、あたしの望みだ。

 生き返った『絶対条件』なのだ。

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設定タグ:らくだい魔女 , フウカ , ケイ   
作品ジャンル:ファンタジー
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり!!!莉央だよ!!!!! (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ!応援、ありがとーございまーすっ!頑張ります! (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ!めっちゃ残念!せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね!ありがとう! (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ!わたし占ツク辞める!!ごめんね!理由はここで話すと長いからアイリに聞いて!! (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/  
作成日時:2019年9月16日 18時

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