告白 part2 ページ43
ア『チトセ君っ!』
チ『ん?何?』
私は大きく息を吸うと、出す息と一緒に
ア『す、好きなの………。』
と言った。
チトセ君の顔は分かんなかった。下を向いてたから。恥ずかしいから。
ア『チ、チトセ君がいつも頑張ってるとこも、いつも笑ってる顔も、いつも諦めないところも…全部っ!!!!』
私は歯止めがきかなかった。口が勝手に動いてて、気付いたら自分の思いぜーんぶ言ってた。
自分でも緊張してたんだと思う。喋った後、息切れがして足もガクガクしてた。
しばらくして沈黙を破ったのは、チトセ君だった。
チ『ありがとう、こんな俺を好きになってくれて。本当に嬉しい。99%。』
その後の返事はもう、分かっていた。
チ『でも、ごめん。アリスの気持ちには1%答えられない。俺にも好きな人がいるから。』
ア『うん。そっか。なんとなく分かってた。断られるなって。』
チトセ君にはほんっとうに好きな人がいて、諦められないことぐらい知ってた。でも、そのまっすぐな心に惹かれた。
ア『私、バカだから。どうしてもチトセ君に伝えたくって。』
私がうつむきがちにそう伝えると
チ『アリスらしい。そういうとこ、俺好きだよ。』
私はチトセ君の『好き』という言葉にドキッとした。
そしたらチトセ君は
チ『アリスにはもっと間近にいい人がいると思うよ。しかもアリスもフウカとおんなじくらい鈍感だから、自分の恋に気付いてない。』
ア『え…』
チ『もっと、周りを見るんだ。俺じゃない。きっと。』
そう言うと、チトセ君は悲しそうに微笑んで
チ『俺はたぶん無理そうなんだ。だから、アリスには叶えてほしいんだ。』
と言った。
ア『チトセ君の恋、きっと叶うよっ!』
私が叫ぶように言うと
チ『ありがとう、じゃ、お休み。』
と言って、チトセ君は行ってしまった。
私はチトセ君が帰った後で、たくさん、でも静かに泣いた。
とってもきれいな星空だったわぁ。
悲しくなかった。逆に嬉しさと感謝でいっぱいだったの。
ア『ありがとう、チトセ君。私に『初恋』を教えてくれて。さようなら、私の初恋。』
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爽(プロフ) - お久しぶりです元・ケイの爽です。お陰様で40,131 hit頂いております、いつもありがとうございます((これからも宜しくお願い致します…! (2021年5月19日 21時) (レス) id: 82f3ba1a1a (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 皆さんお久しぶりですケイです!!なんと35.498hit頂いております。非常に感激です。これからもご贔屓の程よろしくお願い致します。 (2020年7月13日 17時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございますっ!!!!本当に嬉しいです! (2020年5月22日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - お待たせしました。「イベント参加者様の作品をアドバイスさせて下さい!」と言う作品に書かせて頂きました。見てくださると嬉しいです!それと、右の☆をポチらせて頂きました。 (2020年5月22日 15時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - アイリさん» ありがとー!ちょーうれしいです♪更新が遅くなってしまう日もありますけど…これからもどうか見ててくださるとうれしーですっ! (2018年10月3日 18時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2018年8月22日 21時