らくだい魔女と幼なじみの約束

笑ってたほうが似合う ページ40

フウカside

ユ「どーやったら、振り向いてもらえるんだろうな…」

　ユウのボソッと呟いた言葉が、頭にグルグルと渦巻く。

フ「確かに〜…難しいよね…」

　あたしにも好きな人、というか気になる人がいる。でもその人はあたしのことをどう思ってるのかは知らない。でも、きっと好きな人ぐらいいるだろう。

フ「ん〜…振り向いてもらうなんて難しいことだから、自然にしといたほうがいいんじゃない？」

　あたしは、ふとそう思った。

ユ「え…」

フ「色々かんがえるの、めんどくさいし？変に気にするほうがおかしいよ。チャンスって思ったときに、また色々試してみても遅くないって。」

　と言って「うんうん。」とうなずいてると

ユ「ありがとう。」

　とユウが微笑んでるのを見て「は！？」と言ってしまった。

フ「ユウってそんな素直だっけ…」

ユ「失礼だな。」

　と言って、あたしたちは笑いあった。

フ「どーいたしまして。」

ユ「でも何で、慰めようとしてくれたわけ？」

　「まさか、俺に惚れたわけ？」といってニヤッと笑うユウに

フ「な、なわけないじゃんっ！」

　と言っておいた。

ユ「そんな否定しなくても…」

フ「ま、ユウの暗ーい顔見たくないしね。」

　あたしが言った言葉に驚いたのか、ユウは目を見開いた。

フ「ユウは笑ってたほうが似合うと思ったから。」

　と言って、あたしは笑った。

　するとユウはバッと顔を背けた。

フ「どうしたのさ。」

ユ「な、何でもねーよっ！」

　ユウが焦ってるから、少し怪しかったけど

フ「ま、元気みたいだからじゃーねっ。」

　と言ってあたしは男子の部屋を出た。

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