契約結婚【S.S】 part2 (ページ36)

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ep.84 ページ36

「相葉の妹！？櫻井夫人が！？」

「すぐに役員会議を――！！」

「九条副社長、相葉の自宅周辺の住人に聞いてみたところ、確かに櫻井夫人が相葉の妹だど判明しました！」

「これは残念だ、櫻井夫人の縁者だと伏せ社長の一存で採用された相葉雅紀が社の金を使い込み櫻井物産の信用を落としてしまった・・・」

翔「損害額は俺が立て替える」

「もう金の問題ではないのですよ、この際言わせていただきますが櫻井社長！あなたの社長としての資質を問いたい！前社長のお孫さまだというだけで櫻井物産を引き継ぎ運営されているご様子を拝見してきました、はっきりと申しましてリーダとしての器量不足！そして今回の相葉の件で取引会社との信用を失墜させた責任を取っていただくべく社長の解任を求めます、この意見に同意するものは？」

翔「俺は辞めない！」

『翔さん・・・今日は本当に・・・』

「すまん！全部俺の責任だ！」

『兄さん・・・』

「煮るなり焼くなり好きにしてくれ！」

『ごめんなさい！あたしが兄さんを会社に入れてほしいってお願いしたばっかり・・・』

翔「Aのせいじゃない・・・」

『翔さん・・・』

和「社長、よろしいでしょうか」

翔「和也・・・お前たちは帰っていろ、心配するな」

『わかったわ』

和「翔さん、君に従う人間はひとりもいないよ」

翔「なっ・・・」

和「いいですか、翔さん、九条さんを始めクーデターを起こしたもの全員クビにしたとする、その場合優秀な人材は他社へ流出し櫻井物産は危機に陥るでしょう、そもそも翔さんは櫻井家の財産を存続するためにAさんと偽造結婚したんでしょう？」

翔「どうしてそれを・・・」

和「松本がすべて教えてくれました」

翔「松本が・・・」

和「もし今回の件が明るみに出てAさんの素性がわかったら櫻井の親族はよってたかって君たちの結婚を否定し財産を狙うでしょう、いずれにしても君は櫻井物産を追われることになるでしょう、残念ですが翔さんが社長のままでいられることは不可能ですし櫻井家から追放され無一文になるかもしれない、ただし・・・」