契約結婚【S.S】 part2 (ページ13)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:30,687 hit

ep.62 ページ13

翔「ところで松本は新しい仕事見つけたのか？」

「いえ・・・」

翔「どうしてもうちに戻りたかったら戻ってきてもいいぞ」

「佳子がいる限り戻りません！」

翔「勝手にしろ！」

『翔さんもう帰るの？』

翔「いや、Aはここで待っていろ、兄貴に話がある」

「あ？・・・Aが薔薇を嫌がる理由？特に思いあたらねぇけど・・・」

翔「そんなはずはないはずだ、あの嫌がり方は尋常ではなかったぞ！」

「だいたいこんな暮らししてんのに薔薇に触れる機会なんてねーよ」

翔「それもそうだな」

「・・・」

・

・

「ねぇちゃんまたきてね！」

「A～今度は俺にもみやげ買ってこいよ～」

『兄さんは早く仕事見つけてよ！』

「うるせぇ妹だ！」

『ばか兄すぎて泣けてきちゃう・・・』

・

・

・

「あのボロ小屋はA様の実家で間違いありませんでした。A様の兄、相葉雅紀はバクチ好きの遊び人で盛り場では有名な男のようです」

「A様の兄が・・・」

「A様の人となりは調べつくしました、そろそろこちらに戻ってきてもよろしいでしょうか？夏樹様と離れて暮らすのはもう耐えられません・・・」

「そんな短期間で佳子がやめたら私が疑われてしまう」

「旦那様、お夕食の仕度が整いました」

「今行く、佳子しばらくここにはくるな」

「えっ・・・」

・

・

・

「入りますよ、・・・美羽さん！こんなにやつれて可哀想に・・・・」

「お母・・・さま・・・私・・・和也さんと・・・離婚してもいいですか・・・？」

「どうして？」

「和也さんには・・・他に好きな女性がいらっしゃるの・・・」

「何だそれくらいのこと、うちは名ばかりの伯爵家・・・二宮の援助がないと暮らしてゆけないのだ、和也くんに他の女性がいるのも男の甲斐性があってこそわがままをいうものではないよ美羽」