契約結婚【S.S】 part2 (ページ11)

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ep.60 ページ11

『痛っ』

「消毒しておかないと後が大変ですから」

『う～～～～』

翔「すまなかった・・・」

『え？』

翔「俺がAと和也を踊らせようとなんてしなければ・・・」

『翔さん・・・！っ・・・」

翔「どうした？」

『この花の香り・・・嫌なの・・・』

翔「花？ばらのことか？早くばらを片付けろ！」

「はい！」

「お手伝いいたします」

翔「いらん！」

『う・・・うぅ・・・ひっ・・・』

翔「今夜のことそんなに・・・？」

『悲しいの・・・』

あの花の香りが

悲しみと淋しさを呼び起こす

『こわい・・・助けて・・・！』

翔「俺がいる、お前の一番近くに・・・A」

『・・・っ」

翔「A・・・っ」

『いや・・・っ』

翔「俺に抱かれるのはいやか？」

『こわいの・・・う・・・』

翔「すまない、どうしたらAが泣き止むのかわからなくて・・・A？」

『もう泣いてないよ・・・翔さんがそばにいてくれるから』

「旦那様」

翔「何だ？」

「二宮さまが・・・」

和「昨夜は大切なパーティーの席で大変不愉快な思いをさせて本当にすみませんでした・・・」

翔「美羽さんは和也とAの過去を知っているのか？」

和「いいや、美羽はお嬢様育ちだからぼくが他の女性とダンスを踊るのをみて不潔だと思ってのかもしれないです」

翔「そうか」

和「それよりAさんの様子は・・・？」

翔「動揺していたが大丈夫だ」

和「それはよかった！じゃあまた会社で・・・」

翔「・・・！和也、今日は俺会社は・・・」