《77》2度目のアイスココア ページ2
「「はぁ〜、終わった!」」
高低差の違う二つの声が重なり合って、お互い顔を見合わせた。
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「ぁ、お疲れ様です。」
先に はにかみ笑いを浮かべた二宮さんに戸惑いながら、私も同じ事をはにかみ笑いで復唱した。
だが、残業で長時間無表情だった顔は強張っていて、お互いお世辞にも言えないほど歪んだ笑みだった。
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「…さてと、」
そんなことを思っていたら二宮さんが突然呟いて立ち上がり、荷物を置いて廊下に出て行ってしまった。
突然の事で何のことばも発せず、そのまま目は二宮さんを追っていた。
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「(…どうしたんだろう……。)」
煌々と輝く廊下と二宮さんの後姿をみて、ふと今と同じような状況にあったことがあることを思い出した。
私の残業を手伝わせてしまった日。
明らかな嘘をついて椿さんに追いかけられて、気付いたら私は仕事もせず寝てたんだった…(笑)
こうやってひとり暗闇に取り残されて……、
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「…ぃ、先輩ー?起きてますかー?」
「ぁ、は…、おきてまぁす……。」
「全然起きてないじゃないですか(笑)」
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次第にはっきりしていく意識の中、重たい瞼を開けようとしたとき頬に冷たい感触がして、驚いて逆に目をつぶってしまった。
そして思い出される記憶。
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そうだ。あの時は二宮さんが間違えて買ったアイスココアをくれたんだ。
それを今みたいに頬にあてられて……冷たくて、
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「……アイスココア…?」
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何故か薄っすらと開けた目に見えたのは暗闇ばかりで、少しずつ近づいてくる人の気配があった。
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「そ。先輩大好きでしょ。」
「…うん。」
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予想通りでふと嬉しくなって頬を緩めて、
当たった。と言ったはずなのに、その声は私の声にはならず、
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口元には暖かく柔らかい感触が広がった。
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美早(プロフ) - Twitterやってる?? (2013年5月28日 18時) (レス) id: e82701bc33 (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - やっぱ50分までまつ! (2013年5月19日 20時) (レス) id: da2002f0ed (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 美早さん» さっきいったんだけど…すれ違ったねww40~45分の間きてくれれば探す! (2013年5月19日 20時) (レス) id: da2002f0ed (このIDを非表示/違反報告)
美早(プロフ) - いる?? (2013年5月19日 20時) (レス) id: e82701bc33 (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 美早さん» そっかー…、おっけ!今はいない!ww (2013年5月19日 18時) (レス) id: 306d46ac7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏海 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/matome1/
作成日時:2013年5月1日 22時