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熱は深夜になると、ますます上がっていき、玉森くんは濡れタオルをおでこに乗せてくれたり、
ストローでポカリを飲ませてくれたりと、なかなか役に立つ。
こんな時に役に立つなら、部屋に置いてやっててもいいか、って思うほど。
松葉杖を床に置いたまま、壁伝いに片足で歩いて、あれこれ世話を焼いてくれるのを見て、つい、
「玉森くん、こんなに動けるんなら、私のお世話いらないじゃん。」
って、思わず言ってしまうほど。
「は？無理して頑張ってんじゃん。
熱が下がったら、また世話させねーといけないし。」
とか言ってくるあたり、やっぱ意地が悪い。
朝方、目を覚ますと、やっぱりベッドの隣には玉森くんがいて、
心配そうに私を見てた。
「…起きてたの？」
「…寝てたよ。」
「起きてんじゃん。」
「さっきまで寝てたって。」
こんな、変なやり取りのあと、
「こういう時に、誰かがいるってありがたくない？」
そう言われて、つい、素直に頷いてしまった。
「A、素直で可愛いじゃん。」
そう言って、頭を撫でられるから、ムッとしてその手を払いのける。
「やっぱ訂正。
Aは可愛くねー。」
とか言われるから、無視して、また背中を向けた。
「来週末さー、同期会あるんだって。」
またか…、同期会。
月１くらいでやってない？
多すぎだって。
「俺、行きたいんだけど。」
「うん、行ってきなよ。」
「え？Aは行かないわけ？」
「週末はバイトだもん。」
「つかさー、バイトもう行かなくていいんだって。」
玉森くんにいきなりそんなことを言われて、思わず振り返ったら、
「…やっとこっち向いた。」
って、薄明りの中、玉森くんは本当に嬉しそうに笑うから、胸がドキドキしてくる。
好きだったよ。
玉森くんのそんな笑顔。
いつもぶすーっとしてることが多いけど、たまに見せるそんな笑顔が、本当に好きだった。
「バイト、断っといたから。」
「…は？」
「Aがバイト先に電話入れた後、バイト先からもう一回電話かかってきたから、俺が出といた。」
えええっ！？
ほんとに！？
「うちの会社はダブルワーク禁止なので、もうバイトはできません、って言っといたよ。
だから、バイトはもう行かなくていい。」
「何？そんなにお金が必要なわけ？
俺のせい？」
そう聞かれても、やっぱり私は答えない。
絶対知られたくない。
本当はお金がないのに、無理して見栄張ってたことなんか。
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わかめ(プロフ) - 夕空さん» コメントありがとうございます。返信が遅くなりまして申し訳ありませんm(__)mキュンキュンしていただいてありがとうございます(*^-^*)これからも頑張りますので、また読んでやってくださいませ(*^-^*) (2017年1月29日 22時) (
レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
夕空(プロフ) - ２話とも、凄く面白くてキュンキュンしてますヽ(*´∀｀)ノこれからも頑張ってください！！ (2017年1月19日 16時) (レス) id: a68f5393cb (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます♪ちょっとドSな玉森さんなんで、怒られるかもー、なんて、ドキドキしながら書きました(^^)これからも頑張ります(´∇｀) (2016年7月31日 0時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - とってもドキドキしました〜！(^∀^)今までにないようなお話で、とても気に入りました(#・ー・#♪)これからも、頑張ってくださいね！ (2016年7月28日 13時) (レス) id: 0c0813c9ee (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - さやさん» ありがとうございますー(/ω＼)ドSが受け入れてもらえるのかどうか、ドキドキしながら書いてました(/ω＼)続編も書いてみたいなーと思い中です♪読んでくれてありがとうございました(*^-^*) (2016年6月17日 8時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2016年5月4日 2時
