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「毒舌だし、我儘だし
あまり人と深く付き合わない感じだったかな」
「もしかして嫌われてた？俺」
「普通なら嫌われるパターンなんだけど、不思議なことに愛されてたよ、みんなに
裕太のことを嫌いって言う人は、私の周りにはいなかった」
「本当に？
なんか聞いてたら俺、すげえ嫌なヤツじゃん」
そう答えたら、何故か自然に笑えてた。
…あれ？
俺、こんな風に笑ったりできるんだ？
自分でも意外なんだけど。
何でだ？
この子の前だから？
ていうか、俺はやっぱりこの子のことが好きだったんだろうか。
「あのさ…、俺
Aさんのこと、なんて呼んでた？」
不意に聞きたくなった。
昔の俺とこの子はどれだけ仲が良くて、どんな感じで呼んでたんだろうって。
ちゃん付けとか？
もしかしたら呼び捨てだったりするかも。
なのに彼女はあっさり、
「…どうだったかなあ」
そう言ったきり、また、心を閉ざすみたいに目を伏せてしまった。
正直…、そんなあの子の態度に、けっこう傷ついてる自分に驚いた。
この子はもう、過去の俺のことなんか記憶にも残ってないのかな。
「もう、忘れちゃってた？俺のこと
それとも、思い出せないくらい俺らの関係性って低かった？」
そう訊ねてみたら、意外にも泣きそうなくらい寂しい声になっちゃって、それが恥ずかしくてそのまま視線を地面に落とす。
一体、俺は何者なんだろう。
そして、この子は過去の俺と現在の俺を、どんな風に見てるんだろうか。
「玉ちゃーん！」
中廊下から飯塚さんの甲高い声が聞こえてきて、俺達は反射的に後ろを振り返った。
大きくこちらに向かって手を振ると、
「早く戻ってきてよ
玉ちゃんがいないと、つまんないよ」
酔ってるせいかす、甲高い大声でそんなことを言ってくるのがなんか…、嫌だった。
あの子の前で、そんなこと言わないでほしいのに。
「じゃ、先に行くね」
案の定、彼女はすぐに立ち上がっては、飯塚さんの待つ中廊下に戻っていく。
ゆっくりと俺も立ち上がると、飯塚さんがあの子に何かを告げているのが見えた。
あの子の表情がどんどん困り顔になっていく。
今度は何を言ってるわけ？
正直…、俺は飯塚さんが苦手だわ。
無邪気というか、純粋というか…、今まで挫折を味わったことなんかないんだろうなっていう雰囲気が。
飯塚さんに小さく手を振って宴会場に戻っていくあの子の背中を、俺はいつまでも目で追ってしまっていた。
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りたわかめ(プロフ) - ななさん» 読んでいただいてありがとうございます。地味に更新しますのでよろしくお願いいたします (2021年6月15日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - りさん» 長いことお待たせして申し訳ありませんでした。地味に更新させていただきました(/ω＼) (2021年6月15日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
なな - これからも楽しみにしてます！忙しいと思いますが、頑張ってください！！！！！！！ (2021年6月15日 17時) (レス) id: 098f1a119e (このIDを非表示/違反報告)
り(プロフ) - あああ、、尊すぎる、、！！お忙しい中更新ありがとうございます。待ってました、、、！！！！今回も相変わらずギュンギュンさせてもらいました。次も楽しみです！ (2020年9月13日 23時) (レス) id: c576fdde02 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - ちゃんたまさん» 本日、玉森さんの誕生日に更新させていただきました♪引き続き、どうぞよろしくお願いします<(_ _)> (2020年3月17日 2時) (レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2019年11月3日 12時
