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翌朝、彼は昨日と同じように、玄関先で余韻が残りまくるようなキスを残して、満足げにニヤリと笑って出かけて行った。
どういうつもりで毎朝、あんなキスをしてくるのかな。
お陰で私はいつも、しばらく動けなくなるし。
何かしてても、彼の唇の感触を思い出してしまうし、本当に厄介だ。
そして、その日の私は暇だった。
一旦家に帰って、明日の準備を整えてから、また彼の部屋に戻ってきたものの、
やっぱり何もすることがない！
テレビを見ながらゴロゴロしていたら、朋からLINEが入った。
『お正月の旅行、宿押えたよ！』
「ありがとう
こんな時期によく取れたよね」
なんてLINEを送ってみるけど、なんだか様子がおかしい。
『一棟貸しの古民家があってね
そこに決めた』
一棟貸し？
古民家？
『周りに家がないらしいから、北山くんも安心なんじゃないかな
北山くんは温泉を希望してたみたいだけど、車ですぐ近くの所に日帰り温泉があるんだって
みんなで行こうよ。』
みんな？？？
みんなって、どういうこと？
『２人きりより、大勢の方が写真とか撮られた時に言い訳がたつだろうって
２階に個室がいくつかあるらしいから、Aと北山くんは夜はそこでね♪』
ようやく話が読めた。
２人きりだと思ってた旅行が、いつの間にか団体旅行になっちゃってるってことね？
『本当は２人きりだ行きたかったんだろうけど、みんなが妙に盛り上がっちゃって
なんか、ごめんね』
「いや、これでよかったのかも
いきなり２人きりで旅行とか、ハードル高過ぎだったから」
どこか、ホッとしたのは本当で。
２人きりで旅行となると、そこでそういう関係になるのは必然的なわけで。
旅行の最中に私はきっと、夜のことばかりを考えて、全然楽しめなさそうな気がするから。
みんなと一緒ならきっと、そういうことも行われないはずだろうし。
その日、深夜２時近くに帰ってきた彼の表情は疲れ切っていた。
だけど、私の姿を確認すると、安心したようにふいっと表情が緩む。
「ただいま」
表情を緩ませたまま、彼の両腕が玄関に出迎えにきた私の体を包む。
軽く友達にするようなハグをしたあと、ちょっと照れたように笑いかけてきては、
「退屈だったんじゃない？」
なんて言いながら、私を労ってくれる。
自分だって相当疲れた顔をしてたくせに。
「お風呂は？もう入った？」
さっきから彼は、私の心配ばかりをしてくる。
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りたわかめ(プロフ) - えりさん» ありがとうございます、多分、3ヶ月ぶりくらいに更新した気がします・・・。夏の間は死んでました(T^T) (2020年9月6日 21時) (
レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - ひろさん» 本日、移行しました！読んで頂けたら嬉しいです(/ω＼*) (2020年9月6日 21時) (レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - わかめさん、更新ありがとうございました。めちゃくちゃドキドキです。 (2020年9月5日 17時) (レス) id: 8591dd4797 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 久々の更新楽しみにしてました！！楽しく読ませていただいてます(*´ω｀*) (2020年9月1日 22時) (レス) id: 57f2f46317 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - moraさん» わざわざ聞かせてみましたwwwいこう！ってwwww (2020年9月1日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りたわかめ
| 作成日時：2020年2月7日 22時
