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北山宏光の体に慣れるには、一体どうしたらいいんだろう。
そもそも、慣れるなんてこと、無理なんじゃなかろうか。
寝室の灯りを消していないせいで、布越しに感じる彼の体も、今日はやけに生々しく感じる。
「今日はこのまま触んの？」
含み笑いでこちらを見つめてくるその様子は、どう考えても挑戦的なわけで。
私がどう出るのかを楽しんでるんだろう。
「とりあえず、暗くしてほしい」
聞こえないくらいの小さな声でそうお願いしてるのに、
「何で？」
とか、口角を上げながら聞き返してくる。
…本当に、小意地の悪い男だ。
枕元のリモコンを奪い取って、部屋の明かりを消してやれば、ようやく彼は諦めたように溜息をついてみせた。
「わかったって
とりあえず横になれば？」
「…何もしない？」
「しないって
当分はAが勝手に俺の体に触るんじゃなかった？」
「なんか…、急には無理だって
それに今日は、いつもと違う場所だし」
「何？その我儘」
彼は軽く鼻で笑っては、まだベッドの上に座り込んでいる私に腕を伸ばしてくる。
私の腕を引いて、強引に隣に引きずり込んできては、
「全然進んでなくない？俺ら」
なんて言いながら、ふんわりと抱き寄せてくれた。
彼の腕の中は、暖かくて本当に居心地がいい。
包容力っていう言葉は、このスペースの為にあるんじゃないかと思うくらい。
なのに彼は、からかうような口調で、
「今のうちに触っていいよ」
なんて耳元で囁いてきたりする。
「…やめとく」
そんなことを言いながらも、私はシャツの裾から彼の背中に手を差し入れる。
その背骨のラインから、肩甲骨のふくらみも指でひとつひとつ確認するようになぞっていく。
綺麗な身体。
見えなくても、指から感じる肌と骨肉の感触でわかる。
「やめとくとか言いながら、Aはいつも触り方が大胆じゃない？」
それは私も気付いてる。
大っぴらに触れと言われると少しためらうけど、一度触り始めたら止まらなくなる。
そのすべすべの肌と、滑らかな曲線にずっと触れていたくて。
私に背中を触られ放題されてる状態で、
「明日も泊まれば？」
彼はそんなことを言ってくる。
「明日も？」
「明後日、ここから出勤すればよくない？」
そうだけど、週末にずっと彼氏の部屋に泊まり込むなんて、まるで普通のカップルみたいじゃん。
まあ、まだ恋人らしいことは何もいたしてないですけれども。
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りたわかめ(プロフ) - えりさん» ありがとうございます、多分、3ヶ月ぶりくらいに更新した気がします・・・。夏の間は死んでました(T^T) (2020年9月6日 21時) (
レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - ひろさん» 本日、移行しました！読んで頂けたら嬉しいです(/ω＼*) (2020年9月6日 21時) (レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - わかめさん、更新ありがとうございました。めちゃくちゃドキドキです。 (2020年9月5日 17時) (レス) id: 8591dd4797 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 久々の更新楽しみにしてました！！楽しく読ませていただいてます(*´ω｀*) (2020年9月1日 22時) (レス) id: 57f2f46317 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - moraさん» わざわざ聞かせてみましたwwwいこう！ってwwww (2020年9月1日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りたわかめ
| 作成日時：2020年2月7日 22時
