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とにかく、この電話を切りたくて仕方なかった。
隣にいる霞さんに目で合図を送ると、
「Aちゃん、もうすぐ昼休み終わるよ」
わざとらしく電話の向こうに聞こえるように声をかけてくれたから、
「ごめん、切るね」
そう言って、慌ててる風を装って電話を切った。
昼休み終了まで、本当はまだ２０分以上もあるんだけど。
「もしかして、大西先生？」
霞さんは時々鋭い。
無言で頷いた私に、
「やっぱり！
なんかそんな気がしてたんだよね」
なんて言いながら、興味津々で身を乗り出してくる。
「何？何の用でかけてきたの？」
「なんか、来週こっちに来る用があるから、会わないかって」
「一体、何の用で？」
「私に謝りたいとか、進路の相談みたいなことを言ってましたけど」
「でもそれって、口実なんじゃないの？」
霞さんはこ難しい表情になって、そんなことを言い始める。
「大西先生は、Aちゃんとヨリを戻したがってるんだと思う
だから就職先の紹介をしてきたり、こんな風に会いたがったりするんだって」
そうなのかなあ。
もしそうだとしても、もう私の気持ちは戻らないんだけど。
「北山くんに相談してみたら？」
ほらまた、霞さんはそういうことを言う。
大体、北山さんは彼氏じゃないわけで。
そんな人に相談するなんて、おかしいじゃん。
だけどその夜、久しぶりに彼から電話が入った。
「久しぶり」
って、軽いノリで。
しかも深夜０時過ぎに。
「寝てた？」
そう聞かれて、つい、
「起きてたよ」
なんで見栄を張ってしまうけど、本当はベッドの上でテレビを見ながら半分寝てた。
「ようやくAに電話できたわ
最近、仕事終わりが深夜遅くなる日ばかりだったから」
プライベートの彼の声は、低音で少し怠そうにも聞こえる。
でもその声は、本当にリラックスしてる時しか聞けないっていうことに、最近気付いた。
「何かあった？最近」
唐突にそう聞かれて、何も悪いことなんてしてないのに胸がズキリと痛む。
サラリと今日の話をしてしまえばいいのかもしれないけど、
「特にないよ」
無理に明るく、そう答えた。
なのに電話の向こうで、謎の沈黙が続く。
しばらくの沈黙のあと、
「···嘘つき」
って、北山くんの拗ねたような声が聞こえてきた。
「霞さんから、今日メールが来てて
Aちゃんに事件が起こったから、話聞いてやれって」
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りたわかめ(プロフ) - えぴさん» ありがとうございますm(__)m (2022年1月2日 21時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
えぴ - ほんとにリアルすぎて最高です！ (2022年1月2日 18時) (レス) @page21 id: 06d564cdce (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - えりさん» 本日、移行いたしました。えりさんをドキドキワクワクさせられますように(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - renaruriさん» 更新いたしました。ちょっと急展開になってるかもです(/ω＼) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - moraさん» やったー！いい感じに予想を裏切れてる？私w moraさんの予想を裏切れるよう頑張ります(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2019年9月28日 20時
