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しばらくしたら、横尾さんの気配が襖の向こうからスッと消えた。
…さすがに諦めた？
あーあ、泣いてるってバレたかな。
いつも私は、横尾さんの前では超元気な私だったのに。
まさかこんなにグズグズメソメソするヤツだとは、思ってもなかったはず。
トントンと控えめに、階段を上っていく音がする。
…よかった、横尾さんがドライな人で。
こういう時にしつこくされるのって嫌じゃん。
でもまあ、ほんとはもっとかまって欲しいって気持ちもあるけど。
今夜はそっとしておいてほしい。
明日はきっと、元気な私に戻ってるはずだから。
朝５時、いつものように横尾さんの朝は早い。
いつもはつられて６時に起きてた私も、今日はなんだか気まずくて。
家を出る８時半に慌ただしく部屋を飛び出した。
「おはようございます！」
ほぼ完成した店舗で、工務店の人達と一緒に作業している横尾さんに挨拶して、
横尾さんの返事も聞かないうちに、自転車に飛び乗った。
…なんか、地獄だ。
この家にいるのが。
昨日、横尾さんが私の部屋をノックなんかしなければ、こんな風に変な感じにならずにすんだのに。
そして私があの時、泣かずにいつも通りに振舞えたら。
あーあ、朝起きたらいつも通りに戻ってるはずだったのに。
意外と私は器用じゃなかった。
放課後も家に帰りたくない私は、わざといつもより遅く帰宅したり。
なかなかの往生際の悪さ。
家に入ったら、横尾さんは台所にいたから、
「ただいま帰りましたー。」
っていつも通り風に挨拶して、朝と同じく横尾さんの返事も待たずに自室に引きこもった。
…やっちゃった。
やっぱり今日も無理だ。
まともに顔が見れなかった。
この状況を引き伸ばせば引き伸ばすほど、余計に顔を合わせづらくなるのに。
わかってても…、できないんだよー！
やっぱり私は未熟だ。
だけど横尾さんはそんな私を放置しておいてくれるし、無理に距離を詰めてこようともしない。
やっぱり横尾さんは大人だ。
その日の夜も、横尾さんが２階に上がるまで息を潜めて引きこもった。
横尾さんが２階へ上がって行く足音が聞こえたら、ようやくそーっと襖を開ける。
足音を潜めて台所へ向かって、冷蔵庫を開けてみたら、
そこは横尾さんの買ってきた物でいっぱいで、私はそのままそっと冷蔵庫のドアを閉めた。
「やっと出てきたか。」
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わかめ(プロフ) - くーさん» ありがとうございます(*^-^*)私も本当に横尾さんのヒモ状態が思い浮かばず、ガチで悩みました。一、二を争うとか…、ありがとうございます。またボチボチRAIBOWも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします(*^-^*) (2018年1月21日 19時) (
レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» ありがとうございます！これですべて完結しました♪こういう関係のお話を書きたいなー、とかずっと思ってまして、夢が叶ってよかったです(*^-^*) (2018年1月21日 19時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - にかはるかさん» コメントありがとうございました！だいぶお返事が遅くなってしまい…、大変申し訳ございません(/ω＼)私もこの甘系の横尾さんを書くのが楽しみでした。またRAINBOWもありますので、読んでいただけたらうれしいですー(*'ω'*) (2018年1月21日 19時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
くー(プロフ) - 完結お疲れさまでした!!最初ヒモ男子な横尾さんが想像出来なかったのですが、上手くまとめましたね。今までのヒモ男子のお話の中でも一、二を争う好きなお話でした。続きが気になるのでまた思い付いたらヨロシクお願いします。 (2018年1月8日 18時) (レス) id: 186d620cf9 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 完結おめでとう。この２人の雰囲気、すきです。兄妹のような、家族のようなあったかい愛情が感じます。 (2018年1月8日 15時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2017年7月20日 23時
