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横尾さんの朝は早い。
５時にはもう家中の窓が開け放たれ、掃除機をかける音が聞こえてくる。
しばらくすれば、台所から料理を作る音がして、匂いまでが襖越しに私の部屋まで漂ってくる。
「おはようございます。」
仕方なく起き出したのは、６時を過ぎてから。
学校は９時からだし、いつもは８時に起きてたのに。
毎朝、このパターンで叩き起されてしまう。
この時点でもう、横尾さんは朝ごはんを食べ終えて洗濯物を干しているパターン。
家事は分担制って話になってたけど、蓋を開ければ結局は横尾さんが１人でやってる始末。
今週から業者さんが入って、空き店舗もすっかり美容院らしくなってきた。
今週末から『Forest』も再開できるようで、横尾さんも大忙しみたい。
休業してた間のお客さんの予約は優先的に受けて、この１週間の間に１ヶ月分の予約は軽く埋まってしまっていた。
そして私は、学校から帰ってきたら横尾さんのお手伝い。
今日は顧客名簿を見ながら、新店舗の地図入り案内ハガキに２人で宛名書きをしていく。
「今日は何習った？学校。」
最近はこんな風に、横尾さんは話しかけてきてくれるようになった。
…学校に関する話題のみだけど。
「今日はヘアメイクの実習と、英会話がありました。」
「英会話？」
「外国のお客さんが来た時の為らしいです。」
「へえ…。
俺らの時にはなかったけどね。」
「横尾さんはどこの美容学校だったんですか？」
「俺は地元の学校。
アシスタントしながら通信で。」
通信…！
全然知らなかった、横尾さんのそんな話。
そもそも、横尾さんの地元も知らないし。
聞いていいのかなとも思うけど、私からそういう話は切り出せない雰囲気。
２人で暮らすようになって、私たちの距離は縮まったかというと…、正直微妙である。
横尾さんは仕事以外のことには全く興味が無いようで、
基本無口だし、笑わないし。
夕ごはんとお風呂を済ませると、早々に自室に引きこもるか、たまに友達と出かける程度。
こうやって２人で作業する時くらいしか、会話はないんだ。
私的に少し距離を縮めたいって思ってるのに、むしろ離れていってるような感じ。
それに私は横尾さんが来てから、２階に上がることはなくなってしまった。
２階は横尾さんのプライベートスペースになってしまったから。
そのプライベートスペースに踏み込む勇気と理由は、私にはまだ、無い。
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わかめ(プロフ) - くーさん» ありがとうございます(*^-^*)私も本当に横尾さんのヒモ状態が思い浮かばず、ガチで悩みました。一、二を争うとか…、ありがとうございます。またボチボチRAIBOWも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします(*^-^*) (2018年1月21日 19時) (
レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» ありがとうございます！これですべて完結しました♪こういう関係のお話を書きたいなー、とかずっと思ってまして、夢が叶ってよかったです(*^-^*) (2018年1月21日 19時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - にかはるかさん» コメントありがとうございました！だいぶお返事が遅くなってしまい…、大変申し訳ございません(/ω＼)私もこの甘系の横尾さんを書くのが楽しみでした。またRAINBOWもありますので、読んでいただけたらうれしいですー(*'ω'*) (2018年1月21日 19時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
くー(プロフ) - 完結お疲れさまでした!!最初ヒモ男子な横尾さんが想像出来なかったのですが、上手くまとめましたね。今までのヒモ男子のお話の中でも一、二を争う好きなお話でした。続きが気になるのでまた思い付いたらヨロシクお願いします。 (2018年1月8日 18時) (レス) id: 186d620cf9 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 完結おめでとう。この２人の雰囲気、すきです。兄妹のような、家族のようなあったかい愛情が感じます。 (2018年1月8日 15時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2017年7月20日 23時
