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横尾さんが２階へ上がってから１時間くらい経った、深夜２時。
私はまだ眠れずにいた。
仕方なく部屋の明かりを点けて、この間横尾さんに借りた本など取り出してみるけど。
全然頭に入って来ないし。
いっそのこと、あの時聞いてしまえばよかった。
私の扱い、ほんとは困ったりしてませんか？的な。
そっと襖を開けて、こっそり台所へ忍び込む。
パチンと明かりを点けて、冷蔵庫を覗き込んで。
だけど、階段の方から、
「やっぱり起きてたか。」
そんな声が聞こえて、慌てて振り向いた。
部屋着姿の横尾さんが２階から降りて来てて、慌てて冷蔵庫を閉めた。
一緒に住んでるのに初めてだね。
横尾さんの部屋着姿とか。
いつも２階で横尾さんがどう過ごしてるのかも、私は全然知らないから。
「下から物音が聞こえてきたから、降りてきた。」
なんて言い訳しながら、台所に入ってくる。
「…何？お腹すいた？」
って、聞いただけで眠たくなるような優しい声で、私の背中越しに冷蔵庫を開けて。
「のど乾いたなって思って…。」
「何か飲む？
ホットミルクでも作ろうか。
体が温まるからよく眠れると思う。」
私の返事も聞かずに牛乳を取り出すと、レンジでミルクを温めてくれる。
「眠れなかったんだろ？」
ホットミルクなんて、何年ぶりだろう。
小さい頃によく、お母さんが作ってくれたっけ。
「俺も眠れなかったから。」
シンクにもたれた横尾さんは、そのくせ眠そうな顔で私の様子をずっと眺めてる。
飲み終わったカップをすぐに洗うと、
「もう一回歯磨きしておいで。」
って、やっぱり眠くなるような優しい声で私の頭を撫でた。
あーあ、この声を聞きながらなら、すぐに眠れちゃいそうなのに。
そんなことを思いながら歯磨きを済ませて居間に戻れば、横尾さんは何故かまだ居間にいた。
「今夜は一緒に寝る？」
「…え？」
寝る？
私と横尾さんが？
それは恋人同士として？
それとも…、眠れない同居人を慰めるために？
フリーズしたまま動けない私の手をそっと取って、
「行こう、２階。」
そのまま２階へ続く階段へ連れて行く。
私は横尾さんの手が好きで。
もしかしたら私は、こんな風に横尾さんに手を引かれてどこかへ連れて行かれるのを、ずっと待ってたのかもしれない。
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わかめ(プロフ) - くーさん» ありがとうございます(*^-^*)私も本当に横尾さんのヒモ状態が思い浮かばず、ガチで悩みました。一、二を争うとか…、ありがとうございます。またボチボチRAIBOWも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします(*^-^*) (2018年1月21日 19時) (
レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» ありがとうございます！これですべて完結しました♪こういう関係のお話を書きたいなー、とかずっと思ってまして、夢が叶ってよかったです(*^-^*) (2018年1月21日 19時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - にかはるかさん» コメントありがとうございました！だいぶお返事が遅くなってしまい…、大変申し訳ございません(/ω＼)私もこの甘系の横尾さんを書くのが楽しみでした。またRAINBOWもありますので、読んでいただけたらうれしいですー(*'ω'*) (2018年1月21日 19時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
くー(プロフ) - 完結お疲れさまでした!!最初ヒモ男子な横尾さんが想像出来なかったのですが、上手くまとめましたね。今までのヒモ男子のお話の中でも一、二を争う好きなお話でした。続きが気になるのでまた思い付いたらヨロシクお願いします。 (2018年1月8日 18時) (レス) id: 186d620cf9 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 完結おめでとう。この２人の雰囲気、すきです。兄妹のような、家族のようなあったかい愛情が感じます。 (2018年1月8日 15時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2017年7月20日 23時
