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今日も横尾さんは笑わない。
鏡越しにお客さんとのコミュニケーションをとる時だって、無表情。
てか、仏頂面。
でもお客さんはそんなことは全く気にしない。
横尾さんは腕がいいから。
商店街の一番奥にある、２階建ての小さな建物が横尾さんのお店。
１階が店舗で、２階が横尾さんの自宅。
『Forest』はそんな横尾さんがオーナーの美容院である。
従業員は横尾さんのみ。
横尾さんが全ての過程を１人でこなす。
なのでヘアカット台も1つ、シャンプー台も1つ。
お客さんも予約のみで、１日５組までしか受けない。
でもいつも、予約でいっぱいなんだ。
店内には観葉植物がたくさんあって、まるで森の中で髪を切ってもらってるような気分になれる。
私が『Forest』に初めて訪れたのは高校生の時。
おばあちゃんの家に遊びに来てた時に、おばあちゃんの勧めで横尾さんに髪を切ってもらったのが最初で。
それからずっと、横尾さんにしか髪を切ってもらいたくない病になった。
技術があるっていうのももちろんだけど、まるで壊れ物でも扱うように触り方も丁寧で。
特にシャンプーがお勧め。
強弱つけてマッサージされながらシャンプーされると、それだけでお年寄りなら一気に天国に召されちゃうくらいの気持ちよさ。
高校を卒業して美容師の専門学校に入った私は、おばあちゃんの家に居候することに決めた。
何故なら、放課後に横尾さんのお店でバイトしたいから。
だけど、何度も何度もお願いに行ったけど、
「無理。
１人でやってくのに慣れてるから、誰かが入ると動きが乱れる。」
って、むげなく断られ続けた。
「給料はいらないです。
掃除と雑用でいいんで、雇ってください。」
１０回目くらいのお願いで、とうとう横尾さんは折れてくれた。
「勉強という名目なら。」
かなり渋々だけど。
その日から私はずっと、放課後の数時間と土日は丸１日、横尾さんの店でアシスタントとしてバイトすることになった。
店のコンセプトは、『Forest』だけあって森の中の一角、みたいな感じ。
大きめの観葉植物だらけの店内は、入ってすぐは薄暗いと感じるだろう。
だけど、横尾さんが髪を切ってる一角だけは、窓から光が射しこみ、まるで森の真ん中の木漏れ日の下で髪を切ってもらってるような感覚になる。
だけど、この観葉植物には私は一切触れてはいけないのだ。
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わかめ(プロフ) - くーさん» ありがとうございます(*^-^*)私も本当に横尾さんのヒモ状態が思い浮かばず、ガチで悩みました。一、二を争うとか…、ありがとうございます。またボチボチRAIBOWも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします(*^-^*) (2018年1月21日 19時) (
レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» ありがとうございます！これですべて完結しました♪こういう関係のお話を書きたいなー、とかずっと思ってまして、夢が叶ってよかったです(*^-^*) (2018年1月21日 19時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - にかはるかさん» コメントありがとうございました！だいぶお返事が遅くなってしまい…、大変申し訳ございません(/ω＼)私もこの甘系の横尾さんを書くのが楽しみでした。またRAINBOWもありますので、読んでいただけたらうれしいですー(*'ω'*) (2018年1月21日 19時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
くー(プロフ) - 完結お疲れさまでした!!最初ヒモ男子な横尾さんが想像出来なかったのですが、上手くまとめましたね。今までのヒモ男子のお話の中でも一、二を争う好きなお話でした。続きが気になるのでまた思い付いたらヨロシクお願いします。 (2018年1月8日 18時) (レス) id: 186d620cf9 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 完結おめでとう。この２人の雰囲気、すきです。兄妹のような、家族のようなあったかい愛情が感じます。 (2018年1月8日 15時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2017年7月20日 23時
