GATE １８ →→

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「行くの？」

だからストレートに聞いてみた。

先生が嘘をついてないか、瞳をしっかり観察しながら。

「行かないって。」

「何で？」

「言ったじゃん。
Aのことがあるし。」

「私のことは言い訳にしないで。」

「なんか最近…、行きたいとか思わないんだよね。
あの集まり。
昔はそれなりに楽しんでたのに。」

「何で？」

「んー…、他に楽しいことができたからじゃない？」

そう言いながら、先生は私の前髪を指で弄ぶ。









「俺はAのことで忙しいし、Aと過ごしてる方が楽しいんだから、それでよくない？」

それって本当に？

じっと観察してるのに、先生があんまり幸せそうに微笑むから、本心から言ってるんだと信じたいけど。

大人が信用できない疑心暗鬼な私は、それでもまだ観察するのをやめない。

だけど先生の瞳は優しい色をしてて、まるで好きな女の子を見つめてる目そのもので。

もしこれが演技なんだったら、私はもう一生誰も好きになれないくらい。

先生はスマホを取り上げると、私の目の前でグループＬＩＮＥにメッセージを送る。

『俺は行けないけど、みんな楽しんできて』

当たり障りなく、それでいてやんわりと拒否してる大人なメッセージ

これなら誰も嫌な気分にはならないよね。









「そろそろ教師に戻っていい？」

先生は、さっきからまるで進んでない問題の解き方を説明してくれるけど。

正直、まるで頭に入って来ない。

やっぱり私は、予想以上に先生のことを好きになり過ぎてた。

もう引き返せない所まで来てしまってる私は、

もし先生に裏切られたら、一体どうなっちゃうんだろう。

「こら、ちゃんと聞け。」

先生の手のひらが優しく私の頭に乗って、そのままゆっくり顔が近付いてきた。

ちゅっと、わざと音を立てて触れるだけのキスをした後、

「これで集中できる？」

って、また私のことを愛おしそうに見つめるんだ。

…集中できるわけないじゃん。

さっきからずっと、先生のことばっか考えてるのに。

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