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「どうする？帰る？」
こたつから立ち上がろうとする先生を、
「もう少しだけここにいない？」
って、引き止めた。
だってこの場所って、すごく居心地がいいから。
適度な閉塞感と静かさで、まるで俗世間から離された山の中の一軒家みたいな雰囲気なんだもん。
もう少しだけ、先生とここにいたかったんだ。
「いいけど。
ここにいたら、居心地よすぎて寝ちゃいそうなんだけど。」
ってほら、先生も同じこと考えてんじゃん。
「今夜はここに泊まってもいいよ。」
「…それはだめ。
ちゃんと家に連れて帰るから。」
「ここで勉強したら、はかどっちゃうかもよ？」
「今は静かだけど、そのうち宴会とか始まったらうるさくなるって。」
「温泉とかあるんでしょ？
入ってみたいなー。」
「…泊まる用意なんかしてないくせに。」
先生はさっきから素っ気ない返事ばかりしてくるけど、それとは反比例して表情はどんどん緩くなってきているのが面白い。
「先生の家にもこたつを置けばいいのに。」
「何で？」
「そしたら私、毎日通っちゃうかも。
大学に入ってからも、先生の部屋のこたつで勉強するかもね。」
冗談交じりにそう言えば、先生はもう完全に笑顔になっちゃってるし。
ふにゃりと目尻を下げて、
「バカじゃない？A。
高校を卒業したら俺を振るとか言ってなかった？」
なんて意地悪を言ってくる。
「それは先生次第だよ。
先生がこたつを設置してくれたら、振るのやめちゃうかもね。」
「言うようになったじゃん、Aも。」
先生の今の表情は完全にプライベートモードで、とても誘拐された彼女を迎えに来たって風には見えないくらいリラックスしてる。
学校にいる時より、こうやって２人きりでいる時の先生の表情が一番好き。
「あのさ…。
昨日、教頭から内示があったんだけど。」
「内示？」
「まだ決定ではないんだけど俺、来年から異動になるかも。」
異動…。
でも来年からだよね？
来年の春には、私はもうあの学校にはいないから関係ないんだけど。
「元の高校へ戻るの？」
「いや…、じゃなくて系列の高校。
今の学校には、暫定的に１年だけって話だったから。」
そうだったんだ。
そんな事情、全然知らなかった。
「多分だけど…、ちょっと遠い学校に異動になるかも。」
そんな大事なことなのに、先生はあまりにサラッと言うから。
私の胸は急にざわざわと騒ぎ始めた。
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わかめ(プロフ) - コメントありがとうございました！返信が二か月も遅くなりまして、大変申し訳ないですー(*'ω'*)これからはコンスタントにそこそこ更新できそうです。どうぞよろしくお願いします(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - わかめさん» ずっと更新待ってました!!!今から読みます!!! (2018年1月7日 8時) (レス) id: 1599802159 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ゆきさん» いつもいつも、更新遅めで申し訳ないです(/ω＼)引き続き読んでいただけたらうれしいです(*'ω'*) (2018年1月7日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - わああああ〜〜〜ありがとうございます (2018年1月2日 22時) (レス) id: 1599802159 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ゆきさん» お待たせいたしました。先程更新いたしました。ご期待に副えるかどうか心配ですがwwwこれからもどうぞよろしくお願いしますm(__)m (2018年1月2日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2017年12月29日 22時
