GATE １８ →

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「ここの学食美味しいから、お勧め。」

大学に着いたらすぐに、学食で先生のお勧めのランチをおごってもらう。

さっきから先生は、学食や学校近くの美味しい店のお勧めばっか。

でも、ここで４年間先生は過ごしてたんだと思ったら、感慨深くはある。

「どう？気に入った？
この大学。」

「うん。
通ってみたいと思うようになった。」

どんな４年間になるんだろう、ここに入学したら。

大学生になっても、先生と付き合ってるのかな、私。

…なんか、想像つかないや。








「大学の時の彼女って、優さんだけ？」

そう聞いたら、先生はわかりやすく困り顔になる。

「何でそんなこと聞くわけ？」

「ここで、先生はいっぱい恋愛とかしてたのかなー、って思っただけ。」

「いっぱいじゃないけどね。
そこそこ？」

「北山さんに聞いたらわかる？」

「あ、お前、ミツの連絡先消した？」

とか言いながら、何故か右手を私に突き出してくる。

「…何？」

「スマホ。寄越せ。」

「だから何で？」

「消すから。
ミツの連絡先。」

「私のスマホ見るの？
じゃあ私も先生のスマホ見るよ？」

「いいよ、後でな。
だから早く出せよ、スマホ。」

…仕方ない、見せてあげるよ。

正直、見られて困るものはないから平気だけど。

LINEを開いた状態で渡せば、先生は本当に北山さんの連絡先をブロックした上で、削除した。









「そんなにやだ？
私と北山さんが連絡とるの。」

「俺らのこと、興味本位でいろいろ知られるのとか嫌じゃない？」

多分それは、玉森先生の大人の事情ってやつで。

十も年下の、しかも自分の生徒と付き合ってるとか、知られたくないよね。

先生は言葉にはしないけど、そういうことなんだろうって、勝手に察してみる。

「…何？急に黙り込んで。」

「別に。」

「あー…、北山にはもう報告しといたから。
俺らが付き合うこと。」

「言っちゃったの？」

「言うでしょ、そりゃ。
勝手に人の彼女に連絡とかされたら困るし。
先手打っといた。
もうAに連絡するなって。」

「北山さん何て言ってた？」

「何も。」

嘘だよ、そんなの。

何も言わないわけないじゃん。









「じゃあ見せて。
先生のスマホ。
さっき見せてくれるって言ったよね？」

「今？」

「そうだよ。
北山さんとのLINEの会話見せて。」

さあ、どうする？

自分からスマホ見せるって言ったんだよ？

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